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「人事不省〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人事不省の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
博士の説によれば、忍野氏は昨夏|脳溢血《のういっけつ》を患《わずら》い、三日間|人事不省《じんじふせい》なりしより、爾来《じらい》多少精神に異常を呈せるものなら....
或る女」より 著者:有島武郎
投げかけながらおいおいと声を立てて子供のように泣き沈んでしまった。 幾時間かの人事不省の後に意識がはっきりしてみると、葉子は愛子とのいきさつをただ悪夢のように....
婦系図」より 著者:泉鏡花
たんでございますのねえ。」 「看護婦に聞きました。ちょうど十日間ばかり、全ッきり人事不省で、驚きました。いつの間にか、もう、七月の中旬だそうで。」と瞑ったままで....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
“――省線山手線内廻り線の池袋駅停り電車が、同駅ホーム停車中、四輌目客車内に、人事不省《じんじふせい》の青年(男)と、その所持品らしき鞄(スーツケースと呼ばれ....
暗号の役割」より 著者:海野十三
三人の金庫破りの名人たちも、ばたばたばたと倒れてしまった。 みんな死んだ。いや人事不省かも知れない。そしてこれは僅か数秒間の出来事であった。一体何事が起ったの....
火星探険」より 著者:海野十三
いか」とマートン技師は四人の少年の顔を見わたし「ほらこの前君たちがR瓦斯を吸って人事不省になったね。あの出来事によって、君たちは感づいたろうと思ったがね」 「あ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
族を相手にさんざんあばれたのだ。それがために兵曹長は、重傷を足に負い、出血多量で人事不省になってしまった。そこでミミ族は、ようやく兵曹長をかついで、一人牢の中へ....
火星兵団」より 著者:海野十三
とを感謝した。 その時、お医者さまの話では、千蔵がここにかつぎこまれて後ずっと人事不省になっていて、いくら注射をしても、気がつかないので、困っているということ....
怪塔王」より 著者:海野十三
風の中を突破して、やっと陸地をみつけて海岸に不時着した兵曹長は、そのまま、機上に人事不省になってしまったことは、皆さんおぼえておいででしょう。 それからどのく....
火葬国風景」より 著者:海野十三
載せられたように感じた。棺桶の中に入れられている。いつの間に入れられたのか。彼は人事不省から醒めて、生きている悦びを、やっと感じたばかりだったが、その悦びは束の....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
相手の服をぬがせにかかった。 ところが、この相手はなかなか手強い奴だった。彼は人事不省を装っていたのだ。だから川上機関大尉のちょっとの油断をみすますなり、隠し....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
、人影のざわざわと通り過ぎたのは――真中に戸板を舁いていた。――鳥旦那の、凍えて人事不省なったのを助け出した、行列であった。 町の病院で、二月以上煩ったが、凍....
星女郎」より 著者:泉鏡花
度二度ぐらいずつで留ったのが、次第に嵩じて、十回以上、手足をぶるぶると震わして、人事不省で、烈しい痙攣を起す容体だけれども、どこもちっとも痛むんじゃない。――た....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
は実際より余程前に死んだように思われている場合である。――被害者が麻酔剤か何かで人事不省に陥った儘密閉された部屋で横たわっている。ドアを劇しく叩いてみても中から....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
横クラブ員につかまって、その合宿所に一晩中監禁され、打つ、ける、なぐる、ほとんど人事不省になるリンチを受けた。こうした学生運動をやる一面、私はボートを漕ぎ、相撲....