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人体
「人体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
壁には一週に必ず一枚ずつ新しい油画がかかり出した。油画は六号か八号のカンヴァスに
人体ならば顔ばかりを、風景ならば西洋風の建物を描《えが》いたのが多いようだった。....
「路上」より 著者:芥川竜之介
《てんきょういん》の医者とにゃ、なるもんじゃない。」
「君のような理想家が、昔は
人体|解剖《かいぼう》を人道に悖《もと》ると云って攻撃したんだ。」
「あれで苦し....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
一団の砂煙《すなけぶり》に裹《つつ》まれて、ついに眼界のほかに失われき。 旅商
人体《たびあきゅうどてい》の男は最も苛《いらだ》ちて、 「なんと皆さん、業肚《ご....
「生きている腸」より 著者:海野十三
をかけ、さも感にたえたというふうに腕組みして、清澄なる液体のなかに蠢くこの奇妙な
人体の一部を凝視している。 ぐにゃ、、ぐにゃ、ぐにゃ。 ぶるっ、ぶるっ、ぶる....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
一 「こう爺《じい》さん、おめえどこだ」と職
人体の壮佼《わかもの》は、そのかたわらなる車夫の老人に向かいて問い懸《か》けたり....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
…………」 と、わなないて、気が上ずッて、ただ睨む。 対手は手拭も被らない職
人体のが、ギックリ、髪の揺れるほど、頭を下げて、 「御免なすって、」と盗むように....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
「まず第一に申しますが、君たちはほんとうの姿をわれわれに見せていない。君たちは
人体の形をした緑色の服を体の上に着ているのです。どうです、あたったでしょう」 ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
るよ。 時に蚊遣の煙なびく、 学円。日に焼けたるパナマ帽子、背広の服、落着のある
人体なり。風呂敷包を斜に背い、脚絆草鞋穿、杖づくりの洋傘をついて、鐘楼の下に出づ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
一人。 トむこうでも莞爾しました…… そこへ笠を深くかぶった、草鞋穿きの、猟
人体の大漢が、鉄砲の銃先へ浅葱の小旗を結えつけたのを肩にして、鉄の鎖をずらりと曳....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
晴の麦稈帽。これが真新しいので、ざっと、年よりは少く見える、そのかわりどことなく
人体に貫目のないのが、吃驚した息もつかず、声を継いで、 「驚いたなあ、蝮は弱った....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
の可い、面長な。」 「全く、そう。」 「では、その方は、さような御串戯をなさる御
人体でござりますか、立花様とおっしゃるのは。」 「いいえ、大人い、沢山口もきかな....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ろいろ工夫して造って見ても、皆半途で流れて了い、立派に魂の宿になるような、完全な
人体は容易に出来上らなかったそうでございます。その順序、方法、又発生の年代等に就....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
しがねえものよ。串戯じゃあねえ、紙包の上書ばかり下目遣いで見てないで、ちッたあ御
人体を見て物を謂いねえ。」 「これ!」と向直って膝に手を置いた、後室は育柄、長刀....
「迷信解」より 著者:井上円了
異状を起こすことあるに、愚俗はその理を解せざるより、これを狐狸またはほかの動物の
人体に憑付して起こすものと考え、ある地方にてはその原因を狐に帰し、ほかの地方にて....
「活人形」より 著者:泉鏡花
まぬように見せて反対に化かしてやった。油断をするに相違無い。「いかさま怪しからん
人体でした。あのまま見遁して置くお所存ですか、「なあにこれから彼奴を突止めるので....