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人使い
「人使い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人使いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
、銀子の月々入れる少しばかりの看板料すら当てにするようになっていた。しかし主人は
人使いが巧いようにやり繰りも上手で、銀子や家人の前には少しも襤褸を出さず、看板を....
「道標」より 著者:宮本百合子
子は時代錯誤を感じた。かつて人につかわれたものが、人をつかうようになったときの、
人使いの荒さを感じさせられた。
三年たって、また、伸子と素子とがパッサージで暮....
「近眼芸妓と迷宮事件」より 著者:夢野久作
現場不在証明をチャンと持っている。金兵衛は相当ケチケチした親方らしいが、それでも
人使いが上手かったのだろう。怨んでいる人間なんか一人も居ないらしいのだ。 コイ....
「悪魔祈祷書」より 著者:夢野久作
ような気持になってしまいましたよ。西洋には血も涙もない悪党が多い。生肝取りだの死
人使い、奴隷売買、人殺し請負いナンテものは西洋人でなくちゃ出来ない仕事だと聞いて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るなら逃げるでいいけれど、道庵の家は食物が悪いから居堪《いたたま》らねえの、やれ
人使いが荒いから逃げ出したのと、よそへ行って触れると承知しねえぞ」 と言ってプン....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
林牧馬の仕事はさし置いても……
ただ一つ、取柄なことは、この暴君は、父に比して
人使いが荒い代りに、金払いが極めてよろしいということです。大抵、今まで、この姫君....
「高尾ざんげ」より 著者:豊島与志雄
、こじんまりした洒落た構えでした。万事のこと梅葉姐さんが世話してくれて、小女を一
人使い、長唄と踊りの手ほどきに出稽古をすることになりました。 それからまた一ヶ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
ってと思うと、新子は少し苛々して部屋を出た。 夫人は高飛車にかまえていながら、
人使いは巧みな女性らしい。この分だったら、明日から、どんな風に使い廻されるかわか....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
からお竹如来のはなしを聞かされ、物を粗末にしてはならないこと、水使いのあらい者は
人使いもあらいものだから、井戸水でも一滴だって無駄にこぼしてはならないと言われた....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
小股の切れ上った女、雑種ではない正味の江戸者、張があって愛嬌があってそうして頗る
人使いが旨い、若衆と一緒に床を出て、自分から火を焚いて湯を沸す、下女を労わる情か....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
出て貰おう!」 「ワ――ッ」と数十人が屋敷を目掛け、無二無三に走って行った。 「
人使いが荒すぎる」 「役にも立たないお客さんなどを、泊めて置くのが間違っている!....
「妖婦」より 著者:織田作之助
くらいで、四つになっても片言しか喋れなかった。しかし安子は口よりも顎で人を使い、
人使いの滅法荒い子供だったが、母親は
人使いの荒いのは気位の高いせいだとむしろ喜び....
「娘」より 著者:岡本かの子
まり往来の多くないこの渡船に乗客は、ひょっとしたら蓑吉一人かも知れない。蓑吉は一
人使いの手柄を早く姉に誇ろうと気負い込み、一心に顔を緊張させ、眼は寮の方ばかり見....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ったのは、旅川周馬。 「なぜ?」と一角が突ッかかるのを冷笑して、 「あまり貴公の
人使いが荒すぎるもの」 「帰らなくては、四国屋をただす時に都合が悪い。ええ、押ッ....
「テレビの科学番組」より 著者:中谷宇吉郎
たが、新しい物理実験室を一つ造るのだから、面倒くさい話である。NHKは、なかなか
人使いが巧い。 もちろん全部は買えないので、今後も絶対必要な小物類、台所でいえ....