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「人入れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人入れの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いで帰ると、善八が待っていた。 「早速だが、善八。これからすぐにお台場へ行って、人入れの人足部屋を洗ってくれ。おれも今まで気がつかなかったが、例の伝蔵の奴め、お....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
板のやくざ者で、神田の小出河岸にちッちゃな塒を構え、御商人衆や御大家へお出入りの人入れ稼業を致しておりまする峠なしの権次と申す者でごぜえますが、御願いの筋と申し....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ちらの源七どん。つづいては本石町の油屋藤右衛門どんの伜又助どん。浅草の大音寺前に人入れ稼業を営みおりまする新九郎どんのところの若い者十兵衛。それから――」 「そ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
は、四円十五銭に売ったと云う噂が立つ。隣村の浜田さんも繭買をはじめた。工女の四五人入れて足踏器械で製糸をやる仙ちゃん、長さんも、即座師の鑑札を受けて繭買をはじめ....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
ることも度々あった。 「若旦那、お前さんが、町人に生れりゃあ――町人も、せめて、人入れ稼業か、賭博打ちの伜に生れりゃあ、てえしたものなんだが――貧乏じみた御家人....
三月八日は女の日だ」より 著者:宮本百合子
もそうちょいちょいは行けないではないか。ソヴェトには少くとも一時に五千人から一万人入れる劇場が必要だ。我々はアメリカの抜目ない興行主のやり口をソヴェト式に転用し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
大望はなけれども、これら大名達の威光を肩に着て諸大名屋敷の味噌すり用人と結託し、人入れ稼業を一手に占めんとする企みのほど、恐るべしとも怖るべし、帰命頂礼《きみよ....
ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
やつはとかく忙しいばかりでして、思うようにも届きません。昨日から私も若いものを一人入れましたで。ええここの手伝いに。何かまた御用がありましたら、言付けてやって下....
二人町奴」より 著者:国枝史郎
花見る人の長刀、何事だろうと申しましょう。喧嘩貰った、お預け下せえ。そういう私は人入れ家業、芝浜松町に住居する富田家清六の意気地のない養子、弥左衛門といってほん....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
、十米ばかりトラヴァースし、チムニーの中に身体を押込む。チムニーの入口はやっと二人入れ得るほどなので、二番目の者がその足場に立つと、すぐに自分はチムニー登りでも....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
り申すに、日本の三等と違い、客室がありて、一人ずつの寝台が付いておる。一室内に四人入れと、八人入れとの二とおりに分かれておる。総計九十四室ありて、四百人をいるる....
机の抽斗」より 著者:田中貢太郎
ってまた別の事務員を入れたが、それも数日すると来なくなり、その後《のち》も一人二人入れてみたがそれもすぐ来なくなった。そこで店主が不審して来なくなった事務員につ....
醤油仏」より 著者:吉川英治
五月雨は人を殺す? ……人入れ渡世の銅鑼屋の亀さんの部屋にいる、日傭取の人足達も、七人が七人とも雨で、十....
或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
物を調べられたあとになっても、別に内部へ這入れということを言われないので私はO一人入れるのは不当なようで、気の毒にも思った。 「僕も一しょに入れてくれませんか、....