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人力
「人力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
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斜めに見た格子戸《こうしど》造りの家の外部。家の前には
人力車《じんりきしゃ》が三台後ろ向きに止まっている。人通りはやはり沢山ない。角隠....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
は、今日|戦《いくさ》の始まる前に、二十八人の部下の前で『項羽を亡すものは天だ。
人力の不足ではない。その証拠には、これだけの軍勢で、必ず漢の軍を三度《さんど》破....
「母」より 著者:芥川竜之介
、眩《まばゆ》い日の光を鍍金《めっき》しながら、何ともその問に答えなかった。何か
人力に及ばないものが、厳然と前へでも塞《ふさ》がったように。
(大正十年八月)....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
のを皆甚内とすれば、あの男の正体《しょうたい》を見分ける事さえ、到底《とうてい》
人力には及ばない筈です。そこへわたしは去年の末から、吐血《とけつ》の病に罹《かか....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
るばかりでなく、牡丹《ぼたん》に唐獅子《からじし》の絵を描いた相乗《あいのり》の
人力車《じんりきしゃ》や、硝子取《ガラスど》りの芸者の写真が開化《かいか》を誇り....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
ある時雨《しぐれ》の降る晩のことです。私《わたし》を乗せた
人力車《じんりきしゃ》は、何度も大森界隈《おおもりかいわい》の険《けわ》しい坂を....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
、しばらくそうしていても、この問屋《とんや》ばかり並んだ横町《よこちょう》には、
人力車《じんりきしゃ》一台曲らなかった。たまに自動車が来たと思えば、それは空車《....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
す。お子さんの命は預りました。とにかく出来るだけのことはして見ましょう。もしまた
人力に及ばなければ、……」
女は穏《おだや》かに言葉を挟《はさ》んだ。
「いえ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
来た。そこには無数の燈火《ともしび》が暗い空を炙《あぶ》った下に、電車、自動車、
人力車《じんりきしゃ》の流れが、絶えず四方から押し寄せていた。俊助《しゅんすけ》....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
《いふ》を語ってはいないであろうか?
創作は常に冒険である。所詮《しょせん》は
人力を尽した後、天命に委《ま》かせるより仕方はない。
少時学語苦難円 唯道工夫....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
りと残っている。
危篤の電報でも来た為であろう。僕は或風のない深夜、僕の養母と
人力車に乗り、本所から芝まで駈《か》けつけて行った。僕はまだ今日《こんにち》でも....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
た。もっとも今日の失敗は必ずしも俺の罪ばかりではない。俺は今朝《けさ》九時前後に
人力車《じんりきしゃ》に乗って会社へ行った。すると車夫は十二銭の賃銭《ちんせん》....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
んやり立ちすくんでしまいました。 そこへ又通りかかったのは、年をとった支那人の
人力車夫です。 「おい。おい。あの二階に誰が住んでいるか、お前は知っていないかね....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
、単純なる空気を呼吸したる肺臓は砂煙りに混じたる汚濁|臭穢の空気を吸い込み、馬車
人力車の轟きさながらに地獄の如く、各種商店の飾りあだかも極楽の荘厳の如く恍然とし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
デーのやった様に、盛んに発見をしつつ、同時に内職で莫大の収入を得るということは、
人力の企て及ぶ所でないからだ。しかし、それも確かでないので、ファラデーの収入書が....