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「人天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十円札」より 著者:芥川竜之介
あらゆる芸術家の享楽は自己発展の機会である。自己発展の機会を捉《とら》えることは人天《じんてん》に恥ずる振舞《ふるまい》ではない。これは二時三十分には東京へはい....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も恐れるに足りない。恐れるのは煽動家《せんどうか》の雄弁である。武后《ぶこう》は人天を顧みず、冷然と正義を蹂躙《じゅうりん》した。しかし李敬業《りけいぎょう》の....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
慢ですから……少しは自分の社会上の地位を考えているといいのですけれども、まるで一人天下ですから」 「そこさ。金に頭はさげん、実業家なんぞ――とか何とか、いろいろ....
運命」より 著者:幸田露伴
の期望に酬いんことを孝孺に求む。孝孺は果して潜渓に負かざりき。 孝孺の集は、其人天子の悪むところ、一世の諱むところとなりしを以て、当時絶滅に帰し、歿後六十年に....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
人側の前景気がばかにいいのに恐れをなしてまったくひっこんでしまったので、本当の一人天下で当選したのだ。そしてこの選挙にもう一つの面白い現象は、棄権者が全有権者の....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
…この時、うかとしたる体に書を落す。) まだ、誰も上らないか。 侍女一 やっと一人天竜川まで参りました。 公子 ああ、まだるっこい。賽を二つ一所に振ろうか。(手....
火星兵団」より 著者:海野十三
ところがその中に、 「おやおや、どうもおかしいぞ!」 と、首をひねった熱心な素人天文家が二、三いた。 「どうもおかしい。スミスの海が、すっかり見えなくなった。....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
話をするとおもしろいのだが、長くなるから、かんたんにいうが、ムービー氏は元来|素人天文学者であり、いつも星の光を研究していたが、ちょうど今から六年前、地球から十....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
新五郎の弟大吉を長持に入れて、奥へ運ばせて淫楽に耽《ふけ》ったという尾州家の未亡人天竜院もまた、悪女として、お銀様の供養をまぬがれることはできないらしい。 三....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ぞいて、田舎棋士の筆頭に押されている達人であった。しかし甚八は怖れない。江戸の素人天狗なら三目置かせて総ナメにしてみせらアと猪のように鼻息の荒い奴だが、棋力はた....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
一 天草騒動の張本人天草四郎時貞は幼名を小四郎と云いました。九州天草大矢野郷越野浦の郷士であり曾て....
西航日録」より 著者:井上円了
訪于哲孟雄金剛宝土贈詩和之 万死奔亡救国危、余生身世入須弥、何当空谷来鸞嘯、了尽人天更不悲。康有為 (日本の井上円了博士は遠く哲孟雄金剛宝土を訪れて詩を贈るにこ....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
《みとなりあき》の比ではなかった。摂政となって二年目(一八六六)、当時潜入中の仏人天主教宣教師十二名中九名を断首して、剛愎《ごうふく》な排外主義の火蓋を切った。....
古事記」より 著者:太安万侶
なさいました。この御世に淡路の役所を定めました。 神功皇后 ――御母はシラギ人天の日矛の系統で、シラギのことを知つておられたのだろうという。―― 皇后....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
を信ずる身となせり、梵天帝釈四大天王、転輪聖王の家に生れて、三界四天を譲られて、人天四衆に恭敬せられんよりも、恩重きは今の某の父母なるか」とまで云って、しきりに....