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人夫
「人夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
ように、山だの川だの畑だのへ仕事に出るのがいやだったせいである。その話を聞いた老
人夫婦は内心この腕白《わんぱく》ものに愛想《あいそ》をつかしていた時だったから、....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
、とうとう二十年たつと、権助はまた来た時のように、紋附の羽織をひっかけながら、主
人夫婦の前へ出ました。そうして慇懃《いんぎん》に二十年間、世話になった礼を述べま....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
につれられて、横浜の家へ帰りました。女は夫や子供の死後、情《なさけ》深い運送屋主
人夫婦の勧《すす》め通り、達者な針仕事を人に教えて、つつましいながらも苦しくない....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
会へ参りました。打明けた御話をすれば、その会の切符は、それを売りつけられた私の友
人夫婦が何かの都合で行かれなくなったために、私たちの方へ親切にもまわしてくれたの....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
名前は常子《つねこ》である。これも生憎《あいにく》恋愛結婚ではない。ある親戚の老
人夫婦に仲人《なこうど》を頼んだ媒妁《ばいしゃく》結婚である。常子は美人と言うほ....
「或る女」より 著者:有島武郎
に挨拶《あいさつ》した。叔父《おじ》と叔母《おば》とは墓の穴まで無事に棺を運んだ
人夫のように、通り一ぺんの事をいうと、預かり物を葉子に渡して、手の塵《ちり》をは....
「火事とポチ」より 著者:有島武郎
としたら、いたいとみえて、はじめてひどい声を出して鳴きながらかみつきそうにした。
人夫たちも親切に世話してくれた。そして板きれでポチのまわりに囲いをしてくれた。冬....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
舵や帆の始末を簡単にしてしまうと、舷を伝わって陸におどり上がる。海産物製造会社の
人夫たちは、漁夫たちと入れ替わって、船の中に猿のように飛び込んで行く。そしてまだ....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
神問題をも根本的に解決する。そこでは老人の扶養は直接若夫婦の任務ではない。また老
人夫婦は若夫婦の上に何等の憂も懸念ももつ必要はない。それぞれの夫婦は、完全に隔離....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
存申上げることに致しましょう……。 それは或る鎌倉の旧家に起りました事件で、主
人夫婦は漸く五十になるか、ならぬ位の年輩、そして二人の間にたった一人の娘がありま....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
になる女を両親に引き合わせた。気だての優しい、容色もなかなかいい女だった。 老
人夫婦が代って自分たちの永い永い間の心痛と苦労のかずかずを語りおわると、親子はも....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
さんはお嫁さんを貰ったばかりだから、家に帰りたかったのかも知れぬ。 一行四人に
人夫や案内を加えて、何人になったか、とにかく四谷から入って、ボコボコと歩いた。そ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
た。われわれはこれをぶちこわして強引に工場へ入ったところ、会社側も負けじとお雇い
人夫を動員、トビ口やコン棒を振上げ襲いかかってきた。あわや血の雨の降る大乱闘にな....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
人々は彼らの去るのを惜しんだであろう。しかし他の部類のものもあった。軍隊の後から
人夫、運搬夫等に、そして雑多なる最下級の群が来て、それらは支那人から恐怖の混じた....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
の同愛病院である。高い鉄の櫓だの、何階建かのコンクリートの壁だの、殊に砂利を運ぶ
人夫だのは確かに僕を威圧するものだった。同時にまた工業地になった「本所の玄関」と....