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「人好き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人好きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
た。彼等は勿論この無作法を不遜の為と解釈した。解釈するのも亦尤もだった。彼は元来人好きのする生徒ではないのに違いなかった。彼の筺底《きょうてい》の古写真は体と不....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
は甚だもっともらしく見えるのであるが実はカントの考えに近代的で、しかも特に美しく人好きのする衣裳を着せたにすぎないのである。 デュ・プレルの考えはまたルクレチ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
卓子との間に挟まって、カクテル・グラスを、危そうに取り上げている肥り肉のちょっと人好きのする年増女が目にうつった。余程きこしめしていると見えて、頬は艶々と赭く、....
超人間X号」より 著者:海野十三
性格は、それからまったく生まれかわったようになってしまった。本心からおだやかな、人好きのする円満な性格となり、博士は自分の研究の結果を、すべて広く社会に公開し、....
連環記」より 著者:幸田露伴
鳶肩|豺目結喉露唇なんというのは、物の出来る人や気嵩の人に、得てある相だが、余り人好きのする方では無い。だから男振りは好い方であったとも思われないが、此の匡衡の....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
たのか、あるいは強いて粧っているのか知らないが、一方に厳正を示すとともに、むしろ人好きのするようなふうであった。なぜというに、彼は検屍官である。彼がいま読んでい....
小公女」より 著者:菊池寛
ているほど醜い子では決してありませんでした。ほっそりして、しとやかな身体つきで、人好きのする顔立をしていました。黒い髪も、緑色の眼も、見る眼には見事に映るくらい....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
の知合いですの。とてもいい人で、あなたも御附合なさるといいことよ。私、とてもあの人好きなんですよ。あの人もね。私を好きなんですって。でもねエ、ホホホホ」 いよ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
都合よく在宅であった。J氏はもう初老を過ぎた人で、理智に富んでいるらしい風貌と、人好きのするような態度をそなえていた。 正直に自分の姓名と職業とを明かした上で....
貞操問答」より 著者:菊池寛
切って、洗練された衣裳の好みや、金持の娘にしてはすましていない点などで、何となく人好きがした。弾力に充ちた身体は、しなやかで、いかにも快活そうだった。 「お姉さ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
考えとはよほどの距離があるよ」 老人は灯をあげて、コスモの顔を見た。 「旦那は人好きのするかただ」 コスモはこんなお世辞にこたえることのできない男である。彼....
ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
、眼をうっとりさせた星ひろ子さん、 「私ねー、人生劇場大好きよ、青成瓢吉みたいな人好きですわ」 案外静かな彼女の様子に尾崎旦那は、やれ安心、僕の前にたおれる如....
「にんじん」とルナアルについて」より 著者:岸田国士
般にこの髪の色をした人間は、皮膚の艶もわるく、ソバカスが多くて、その上、性質まで人好きのしないところがあるように思われているのである。 自分の子供にこんな渾名....
生きている看板」より 著者:小川未明
しばらく道の上に立って、自分の描いた絵に見とれていました。 「ああ、よくできた。人好きのする顔だな。」と、いつしか、そばにきて立っていた番頭が、感心していったの....
鷺娘」より 著者:大倉燁子
去った。百合子はほっとして後姿を見送り、 「何んて美しい女だろう。光村博士はあの人好きなんじゃないの? 利口そうなあのぱっちりした眼、油断がならない、何か感付い....