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人嫌い
「人嫌い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人嫌いの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
山の姿である。曇った日は雪の帳《とばり》深く垂れ籠めて、臆した上にも病的な女が、
人嫌いし出したようである。 くさぐさの山の変化を見経ぐり、見分けながら、女はま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぎぬ》を着せる。皆さんどうぞ加勢をして下さいと、泣き声で呶鳴るという始末。 異
人嫌いの時代ですから、こうなると堪まりません。この毛唐人め、ふてえ奴だ。取りもし....
「青服の男」より 著者:甲賀三郎
しい連珠の問題を訳なく解いたので、ハッと気がついたのです。何しろ、信造という男は
人嫌いの変り者で勝負事なんか一切やらない筈なんです。それに反して、卓一は何にでも....
「うつり香」より 著者:近松秋江
んなこともないですがな」私も笑った。 「ほんとにどうしたんです。私、あんな浮気な
人嫌い。といっていましたよ。あなたどうかしたのでしょう」 「はははは。そうか、じ....
「足迹」より 著者:徳田秋声
った。お庄は女たちにそのことをいろいろ言われた。 「私はあんなのッぺりしたような
人嫌いですよ。」と、お庄は顔を背向けながら言った。 「それでも家の芳ちゃんよりか....
「乳房」より 著者:宮本百合子
五の、後姿を見ると肩の落ちたような感じの小柄な男であった。 ひろ子は、あんまり
人嫌いしない性質であったが、この臼井がニュースなど持って来て、喋るでもなく、子供....
「別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
「書けないことはなかろう、書いてごらん。」 「あなた神経質ねえ。私そんな神経質の
人嫌い!」 「…………。」 「分っているから、……あなたのお考えは。あなた私に字....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
わたしはさきにP伯爵があの廃宅について話したことが全然嘘であることを知った。あの
人嫌いの老執事は不本意ながらも他の人間と一緒に住んでいて、その古い壁のうしろには....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
う」 「では、妾はさようならよ」 「おっと、おっと、どういう訳だ?」 「妾威張る
人嫌いだからよ」 「俺が」と弓之助はゴロリと左寝の肘を後脳へ宛てた。「威張れるよ....
「決闘」より 著者:神西清
で、蘆のステッキをぴんと背中に突立てて静かに海辺を歩き廻わっては咳をするという、
人嫌いの背の高い痩せた男だったが、これは婦人病だと言って温湿布をすすめた。以前ま....
「恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
っているそうですが、父親はもう五十年も勤め、息子も十七年から通っているそうです。
人嫌いな臆病な性質で、いつも家の中に引き籠って、あまり外出もしないおとなしい男だ....
「僕の孤独癖について」より 著者:萩原朔太郎
僕は昔から「
人嫌い」「交際嫌い」で通って居た。しかしこれには色々な事情があったのである。もち....