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「人当り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人当りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鰊漁場」より 著者:島木健作
されず、いわば不文律で、その額のごときも漁場主の一存に任せられているのだった。一人当り二十円のこともあり、三十円のこともあった。 漁夫たちはよるとさわるとその....
わが町」より 著者:織田作之助
も釜もないゆえ、石油鑵で炊くのだが、底がこげついても、上の方は生米のまま、一日一人当り一ポンド四分ノ三という約束の量も疑わしい。 副食物は牛肉又は豚肉半斤、魚....
社会時評」より 著者:戸坂潤
いう建前があって、たとえ嘘にしろ嘘だという確信が伴っているわけではないが、国民一人当り一銭の寄付をさせて軍艦旗を調製して海軍に献納しようという寄付行為などになる....
いのちの使われかた」より 著者:宮本百合子
とになる。そのために、労働基準法で、母性保護の諸条件が多くなることで、雇主は、一人当り費用の多くなる婦人を使うより生理休暇のいらない、深夜業の出来る男を使った方....
工場労働者の生活について」より 著者:宮本百合子
康ホケン費 七五、一二八・四円。一ヵ年間にこの七万五千余円がホケン組合に入る。一人当り一ヵ年二八円九四銭 第十二工場 製カン、鋳物、ガス溶接屋 二〇九名....
白痴」より 著者:坂口安吾
すべきだと主張して、支払いに応じない八百屋と時計屋と地主と何屋だか七八人あり(一人当り金五円)娘は今に至るまで地団駄ふんでいる。 この娘は大きな口と大きな二つ....
文化祭」より 著者:坂口安吾
ともおぼつかないのがようやく分った始末であった。昼飯の代用に蒸したジャガイモと一人当り三枚ほどのセンベイのモテナシをうけただけであるから、一行は腹の皮が背中にひ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
匁一銭、お焦百七十匁一銭、残菜一人一度分一厘、残汁同上二厘、だいたい残飯生活の一人当りは六銭ですんだというが、残飯にきりかえても雨の日はまかなえきれない。 芸....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
き繁忙の際には七十五円にも及ぶことがある。また我が喫茶部の成績も一ヶ年を通じて一人当り一日二十一円と記録され、丸の内のある有名なレストランの一日の売上げ八百五十....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
に励みを与えている。今年は八人であったが、十年後には五十人になる予定で、経費は一人当り年四十四円平均、一月一人三円五十銭くらいの僅かの掛金で済むし、だんだん掛金....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ツレエルが執筆した当時には、スウェーデンの人口は約二百五十万であった1)。彼は一人当り穀物四タンと見ている2)。この仮定によれば、スウェーデンの年需要は一千万タ....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
れているが、これはその実際額の約三倍である。しかもこの法外な見積りによっても、一人当りの分配額はわずかに約四|磅《ポンド》にしかならぬと計算されているが、これは....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
のは、学問はあるに違いないが、ひどく癖のある老僧で、美濃の荒れ馬と綽名されるほど人当りが苛酷だった。しかし慧鶴は兼て覚悟のことでもあるし、また、ともすれば清水の....
」より 著者:神西清
か善根とか名づけるわけですね。そこで一つこうして見ましょう。最も内輪に見積って一人当り七コペイカとし、一世帯を五人ずつとすると、一千世帯を養うには日に三百五十ル....
わが町」より 著者:織田作之助
鍋も釜もない故、石油缶で炊くのだが、底がこげついても、上の方は生米のまま、一日一人当り一|封度四分ノ三という約束の量も疑わしい。副食物は牛肉又は豚肉半斤、魚肉半....