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人我
「人我〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人我の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
き》が被《かぶ》さって、飛ぶ鳥も見えず、雲の形も見えぬ。
道と空との間にただ一
人我ばかり、およそ正午《しょうご》と覚しい極熱《ごくねつ》の太陽の色も白いほどに....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
此の有様の定まれる身に この時同じく殉死した垣並佐渡守の辞世は、 |莫
人我暫時情 一物不生地 山寒海水清 家臣は、晴賢の首を紫の袖に包み、谷の奥に隠....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
り。 その心|悠々として常に春がすみのたなびけるごとく、胸中に一点の物無うして
人我の別定かならぬのみか、往々にして個人の輪郭消えて直ちに動植物と同化せんとし、....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
厭味気《いやみけ》が無かッたが、この頃は言葉に針を含めば聞て耳が痛くなる。以前は
人我《にんが》の隔歴が無かッたが、この頃は全く他人にする。霽顔《せいがん》を見せ....
「旅愁」より 著者:横光利一
った。彼はまた別の頁を批判をせずに披くと、「決定的の御召」という小見出しで、
「
人我に来りて、其父母、妻子、兄弟、姉妹、己が生命までも憎むに非ざれば、我弟子たる....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》い、汝は何人《なんぴと》で何処《どこ》へ往くかと尋ねた。子珍事由を語ると、その
人我は渤海《ぼっかい》郡の生まれ、李玄石と名づく、やはり辺先生の所へ学びに往く、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
う。 しかるに、『起世因本経』八には北洲が吾人の住む南洲に勝る事三つ、一には彼
人我我所なし、二には寿命最も長し、三には勝上行あり、南洲が北洲に勝る事五つ、一に....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
郎の寝室に忍び入り、彼が刀の鬼となる覚悟、さすれば飯島の家は滅亡致すこと、彼等両
人我を打って立退く先は必定お國の親元なる越後の村上ならん、就いては汝孝助時を移さ....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
読本を好きました故か、斯いう話を致しますると図に乗っておかしな調子になるそうで、
人我の差別も分り憎くなると孫共に毎度笑われまするが御聞づらくも癖ならば癖ぞと御免....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
にも師範学校を設けられ、段々と卒業者を出していたから近接せる広島師範の卒業者を五
人我県へ招聘した。そうして県内を六区域に分って、松山伝習所の外に、宇摩郡の川之江....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
ば数年以前に入定はしたれど未だ往生出来ずと云ふ。 「何故往生為給はぬぞ?」 「主
人我を招き給はぬ故」 其時、虚空に白馬現はれ、白衣の武士薙刀を揮って、 「主水....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
るや、「人あり来り問うて曰く、何処の使人ぞ。答へて曰く、日本国の使なり、云々。唐
人我が使に謂って曰く、亟に聞く、海東に大倭国あり、これを君子国と謂ふ。人民豊楽、....