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人手
「人手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
いた時、女のように優しい眉《まゆ》の間にちょっと不快らしい表情を示した。「そりゃ
人手が殖えることは難有《ありがた》いにも違いないがね。………お父さんにも一応話し....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ルの話によれば、この国では平均一か月に七八百種の機械が新案され、なんでもずんずん
人手を待たずに大量生産が行なわれるそうです。従ってまた職工の解雇《かいこ》される....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
っている部屋へ、突然祖母がはいって来て、眠むがるのを無理に抱《だ》き起してから、
人手も借りず甲斐甲斐しく、ちゃんと着物を着換えさせたそうです。お栄はまだ夢でも見....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
やりと嘲笑《あざわら》って、これでも思い切らなければ、新蔵の命を縮めても、お敏は
人手に渡さないと、憎々しく嚇《おど》す事でした。こうなるとお敏も絶体絶命ですから....
「或る女」より 著者:有島武郎
て口をつぐむよりしかたがなかった。
堕落といわれようと、不貞といわれようと、他
人手《ひとで》を待っていてはとても自分の思うような道は開けないと見切りをつけた本....
「星座」より 著者:有島武郎
分の床の側におぬいの床を敷かせて、自分の病気は忘れたように検温から薬の世話まで他
人手《ひとで》にはかけなかった。
それよりも何よりも、おぬいが父を思いだす時思....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
た。女中も居るが、母様の躾が可いから、もう十一二の時分から膚についたものだけは、
人手には掛けさせないので、ここへは馴染で、水心があって、つい去年あたりまで、土用....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
いまし。 図書 くやみません! 姫君、あなたのお手に掛けて下さい。 夫人 ええ、
人手には掛けますまい。そのかわり私も生きてはおりません、お天守の塵、煤ともなれ、....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
あとでは、料理ばかりにして、牡丹亭といったそうです。父がなくなりますと……それが
人手から
人手へ渡って、あとでは立ちぐされも同様。でも、それも、不景気で、こぼし屋....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
が、目を閉じ、口を塞いでもの言わず、するがままにさせておくと、瞬く内に家も地所も
人手に渡った。謂うまでもなく四人の口を過ごしかねるようになったので、大根畠に借家....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
で、こちらの世界では、そなたも知る通り、衣服の着がえにも、頭髪の手入にも、少しも
人手は要らぬではないか。それに何とも致方のないのはそれぞれの霊魂の因縁、めいめい....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
はらはらと流しながら嘆息をして、なんのことばの出しようもありません。しまいには二
人手を取りあって泣いていました。 燕は世の中にはあわれな話もあるものだと思いな....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
ロッコの上には土工が二人、土を積んだ後に佇んでいる。トロッコは山を下るのだから、
人手を借りずに走って来る。煽るように車台が動いたり、土工の袢天の裾がひらついたり....
「活人形」より 著者:泉鏡花
否、先祖より伝わりたる財産は、国とも城ともいうべきもの、いかに君と添いたいとて、
人手には渡されず。今得三は国の仇、城を二十重に囲まれたれば、責殺されんそれまでも....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
使われた金が三十億五千八百万円といわれておる。この数字は、会計検査院の限られたる
人手で調査されたものでありますから、実際の数字はこの数倍に上ることと思います。国....