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「人格者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人格者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
少将は楽しそうに話し終ると、また炉の上のレムブラントを眺めた。 「あれもやはり人格者かい?」 「ええ、偉い画描《えか》きです。」 「N閣下などとはどうだろう?....
怪星ガン」より 著者:海野十三
われるからです。とても一筋縄ではゆきますまい」 「しかし帆村君。きみの知っている人格者が艇長をしているという話だったじゃないか」 「そうなんですが、その鴨艇長が....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、健康が許さないので、一八六八年他の教区に転任した。彼は何所へ行っても、すぐれた人格者として愛慕されたのであるが、たまたま咽喉を病み、演説や説教を医師から厳禁さ....
あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
殊に細君のことなど潔癖で、細君が死んでから他の女には絶対に接しなかったという程の人格者としては訝しいですが」「いや、それが訝しくない。そういう立派な人に能く狂人....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
いていることは何人も知っている。その主人公の深見氏もまた実業界において稀に見るの人格者として知られていて、財産もあり、男女二人の子供もあり、家庭もきわめて円満で....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
毀ち、学黌を設け、領内にて遊女稼業まかりならぬ。芝居興行禁制とまで、堅く出ていた人格者。それに秘密の御落胤というのであるから、初めてこの物語が生きるのである。 ....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
であるが、完全にその理想を実現しうるということは、なかなか容易でないけれど、ある人格者は極めて稀なる場合であるけれどもほとんどそれを完全に実現して絶対無限の意識....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
もまた必ずしも見当違いでなく、無知文盲なる貧民階級に往々|縉紳貴族に勝るの立派な人格者を見出す事も稀にはあるが二葉亭は強てイリュージョンを作って総ての貧民を理想....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
い、一つとして利権とつながらざるものはございません。 過日、この壇上において、人格者をもって任ぜられておる閣僚の一人から、待合政治の合理化、さらに妥当性の答弁....
人間性の深奥に立って」より 著者:小川未明
して深い愛情がなければならぬ。 然し乍ら私は現在の小学校の先生方が皆かくの如き人格者のみであるとは思わない。丁度医者が昔から仁術であると云われていながら、その....
反キリスト教運動」より 著者:小川未明
対して、こういう反抗の気勢の揚ったのも偶然ではない。 今日の宣教師の中に幾人の人格者があるか。宗教家がほんとうに自己の生命を賭して真理のために正義のために争わ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
言っても、ただの人格完成の程度でなく、あらゆる美徳、技能、智識を備えた円満無欠の人格者になる種子であります。それは賢人、愚人、善人、悪人、男性、女性、大人、子供....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
小夜子は直接花に会って話したいと思い、居所を探したがまるで分らなかった。立派な人格者と評判されている夫が、小間使に子供を産ませたなどと、そんな不行跡を明るみに....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
て乗込むのは容易い事だが、僕はそれを好まないんだ。というのは父親の辰馬増之助氏は人格者だし、国家の功労者でもあるから、――万事穏かにして、なるべく世間にぱッと知....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
対する他の日蓮聖人の信者の解釈を見ても、どうも腑に落ちない。そこで私は日蓮聖人を人格者・先哲として尊敬しても、霊格として信仰することは断然止むべきだと考えたので....