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人烟
「人烟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人烟の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
り落ちたのである。今一尺縁へ出て居たら、正しく彼が頭上に蛇が降るところであった。
人烟稀薄な武蔵野は、桜が咲いてもまだ中々寒かった。中塗もせぬ荒壁は恣に崩れ落ち、....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
の会計方に落ち合って、五百らは少しの金を借ることが出来た。 上山を発してからは
人烟稀なる山谷の間を過ぎた。縄梯子に縋って断崖を上下したこともある。夜の宿は旅人....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
べき何物もないのに、寝つかれない。 なるほど静かなものだなあ、まるで四方千里、
人烟《じんえん》を絶した山谷《さんこく》の中に置き放されたような心持がする。静寂....
「西航日録」より 著者:井上円了
も陸上における太平洋のようであった。) 万里長途一物無、唯看春草満平蕪、車窓認得
人烟密、汽笛声中入露都。 (万里をゆく道は一物として見えず、ただ春草の平原をみた....