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人爵
「人爵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人爵の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
情を偽《いつわ》って書いてはいない。よく読んで見給え。僕の位は天位なのだ。君のは
人爵《じんしゃく》に過ぎぬ。許す、なんて芝居の台詞《せりふ》がかった言葉は、君み....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
その説の大要に以為らく、「自由平等は人間社会の大原則なり、世に階級あるの理なく、
人爵あるの理なく、礼法慣習を守るべきの理なく、世襲権利あるの理なく、したがって世....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
涙がはらはらと落ちた。侯爵伯爵を罵る口から能くもそんな言葉が出る、矢張人物よりも
人爵の方が先生には難有いのだろう、見下げ果てた方だと口を衝いて出ようとする一語を....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
る念が欠ける。しかしてみずから重んぜざる人がいかにして他人より重んぜられようか。
人爵的《じんしゃくてき》の軽重《けいちょう》ならばいざ知らず、心より発する尊敬な....
「三国志」より 著者:吉川英治
――われこの土に生れたり矣。――見よ、これからだぞ」 彼は、今の小成と栄華と、
人爵とをもって、甘んじる男ではなかった。 その兵は、現状の無事を保守する番兵で....