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「人目を引く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人目を引くの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命論者」より 著者:国木田独歩
子となりました。 僕の口から言うも変ですが、里子は美人というほどでなくとも随分人目を引く程の容色《きりょう》で、丸顔の愛嬌《あいきょう》のある女です。そして遠....
間諜座事件」より 著者:海野十三
で気のつく度に、ヒョイと首を逆にひねる。この場合、右へは、右へ振ったが振りすぎて人目を引くようになる。そして踊っている裡に、つい習慣が出て首が自然に左へ曲る。気....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
作りの実体そうな男です。そのあとから小芳、つづいて梅甫、兄さんなる男も梅甫も別に人目を引く筈はないが、この日の小芳はまたいちだんの仇っぽさ。こういうところへ来る....
古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
い大きな男が、太刀のつかに赤い飾りをつけ、太刀のおには赤いきれをつけて、いかにも人目を引く姿をしていても、深くおい茂ったたけやぶの後ろにはいれば、隠れて目にも見....
キュリー夫人」より 著者:宮本百合子
も深い優しさのこもった灰色の目と、特徴のある表情的な口もとの様子などで、いかにも人目を引く才気煥発な教養高い十九歳の家庭教師となった時、そのZ家の長男カジミール....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なくてさえ、ひょろ高い道庵と、ちんちくりんの米友が、相伴うて歩く形はかなり道中の人目を引くのだから、まして、その人気が加わってみると、誰でもただは置こうはずがな....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
そうした品物を売り捌く商人の店があるにはありましたが、さきほども申した通り、別に人目を引くように、品物を店頭に陳列するような事はあまりないようでございました。呉....
源氏物語」より 著者:紫式部
いとは保証ができないというように源氏は思っていたし、女の家へ通うことなども今では人目を引くことが多くなっていることでもあって、待つと言わない人をしいて訪ねて行く....
源氏物語」より 著者:紫式部
う。恩愛が捨てられないで」 と悲しそうに言うのであった。車の数の多くなることも人目を引くことであるし、二度に分けて立たせることも面倒《めんどう》なことであると....
源氏物語」より 著者:紫式部
はいわゆる玉の台なのだからね。そんな場所へ不風流な私が出入りすることは、よけいに人目を引くことだろうと片腹痛くてね、自分の邸へ早くつれて来ようと私は思うのだ。太....
源氏物語」より 著者:紫式部
あると大臣は思って、六の君を后の候補者というような大形な扱いをせず、はなやかに、人目を引くような派手な扱いをして貴公子の心を多く惹くようにしていた。 御所の正....
源氏物語」より 著者:紫式部
った。お供の人たちが次々に促しの声を立てるのを聞いておいでになって、京へはいって人目を引くように明るくならぬようにと、宮はおいでになろうとする際も御自身の意志で....
源氏物語」より 著者:紫式部
とであろうが、昔から特別な後援者と信頼してきて、今さら仲たがいをするのはかえって人目を引くことになろうと思い、さすがにまた薫の愛を憐む心だけはあるのであっても、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。木壁を塗るに、あるいは白色ペンキ、あるいは赤色ペンキを用い、白赤相映じて大いに人目を引く。夜十時に至り、西北の天際遠く晴れ、夕日波上に映射し、上下に太陽を見る....