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人相
「人相〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人相の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
。………
「あの犬は中々利巧だったが、こいつはどうも莫迦《ばか》らしいな。第一|
人相《にんそう》が、――
人相じゃない。犬相《けんそう》だが、――犬相が甚だ平凡だ....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
いた。これは、こっちも退屈している際だから、話しかけたいのは山々だが、相手の男の
人相が、甚《はなは》だ、無愛想に見えたので、暫く躊躇《ちゅうちょ》していたのであ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
が、
「成程《なるほど》、清水《しみず》と云う男は、立派《りっぱ》に色魔たるべき
人相《にんそう》を具えているな。」と、呟《つぶや》くような声で云った。
俊助は....
「或る女」より 著者:有島武郎
の中は、ことさら湿《しと》りが強く来るように思えた。葉子は居留地のほうにある外国
人相手の洋服屋や小間物屋などを呼び寄せて、思いきったぜいたくな買い物をした。買い....
「或る女」より 著者:有島武郎
た紳士である事もあり、ある時はズボンの折り目もつけないほどだらしのないふうをした
人相のよくない男でもあった。
とにかく二月にはいってから倉地の様子が少しずつす....
「星座」より 著者:有島武郎
意見に他人を牽《ひ》き寄せようとする時には、いつでも自然に現われてくるのだった。
人相見にでもいわせたら、これはこの人が天から授かった徳相《とくそう》だとでもいう....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
当、剣の刃渡り、活《い》き人形、名所の覗《のぞ》き機関《からくり》、電気手品、盲
人相撲《めくらずもう》、評判の大蛇《だいじゃ》、天狗《てんぐ》の骸骨《がいこつ》....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
たが、どんな人だ、と聞くと、あの、痘痕のおあんなさいます、と一番|疾く目についた
人相を言ったので、直ぐ分った。 本名坂田礼之進、通り名をアバ大人、誰か早口な男....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
産の顔つきが、時の間に、細長うなりました。なれども、過失の功名、死んで変りました
人相が、かえって、もとの面体に戻りました。……姫君も御覧ぜい。 亀姫 (扇子を顔....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
の鮒をば俺に譲れ。)と、姉さんと二人して、潟に放いて、放生会をさっしゃりたそうな
人相じゃがいの、ほん、ほん。おはは。」 と笑いながら、ちょろちょろ滝に、畚をぼ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
軋んで遁げ下りる。 「何だい。」 「毒だとでも思いましたかね。してみると、お互の
人相が思われます。おかみさん一人きりなんでしょうかしら。」 「泊りましょうか。」....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
道で、途中から、不意に、無理やりに、私の雇った自動車へ乗込んだ、いやな、不気味な
人相、赤い服装、赤いヘルメット帽、赤い法衣の男が、男の子四人、同じ赤いシャツを着....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
う、これはね、ここから飛騨の高山の方へ行ったんだよ。今は止めていても兇状持で随分
人相書の廻ってるのがあるから、迂濶な事が出来ないからさ。御覧よ、今本願寺|参が一....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を持ち、素足に白鼻緒の藁草履を穿いて私の先きに立たれたのでした。序でにお爺さんの
人相書をもう少しくわしく申上げますなら、年齢の頃は凡そ八十|位、頭髪は真白、鼻下....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
一 支那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二階に、
人相の悪い印度人の婆さんが一人、商人らしい一人の亜米利加人と何か頻に話し合ってい....