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「人糞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人糞の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
る。背の高いインド人の巡査がいて道ばたの木の実を指さし「猿が食います」と言った。人糞の臭気があるというドリアンの木もある。巡査は手を鼻へやってかぐまねをしてそし....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
も糞中《ふんちゅう》の蛆《うじ》とも云いようのない人非人、利の為《た》めにならば人糞をさえ甞《な》めかねぬ廉耻《れんち》知らず、昇如き者の為めに文三が嘲笑された....
」より 著者:太宰治
べきか?」という書物を買って来て本気に研究したこともあった。彼はその当時、従来の人糞の処置には可成まいっていた。 新宿の歩道の上で、こぶしほどの石塊がのろのろ....
都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
分の収穫物を、市街地へ売りに行くと云うようなこともなかった。時折に、荷車を曳いて人糞をあげに行くだけが、以前に自分の住んでいた部落との纔かな繋がりであった。 ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
鯛を買って俎板で割くと、その腹から糞が出て来て、大弱りをした。黒鯛は他の魚よりも人糞を食うもので、これは碇泊舶の糞を食ったものらしかった。 一行の船は段々と帰....
創作余談」より 著者:太宰治
。 合い憎のことには、私の場合、犬馬の労もなにも、興ざめの言葉で恐縮であるが、人糞の労、汗水流して、やっと書き上げた二百なにがしの頁であった。それも、決して独....
「自然」」より 著者:豊島与志雄
人の手にむかれた蜜柑の皮……などを見出した時は如何。人里遠い山道で、馬糞に、更に人糞に、出逢った時は如何。茲にも人ありとなつかしむ気持は、種々のものを含む不純な....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ます」 「しかし風流を好む精神は見上げたものですよ。バクダンを仕掛けておくとか、人糞を埋めておくとか、えてしてやりがちなものだけど、あなたは風流ですねえ。しかし....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
悪事を白状するようにションボリしながら、トツトツと語る。 「ウチの部屋ではクソ、人糞ですが、アレを無理に食うのがよろしいと言ってまして、私もしびれかけてしまった....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
ね」 「また、オジチャン、泥亀をとるんだろう。だけど、坊やだってそうは出ないよ」人糞を、このんで食う泥亀をとっては、この数日間二人は腹をみたしていた。しかし彼に....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
のチウ木、小便|桶《タゴ》の古板、頭の雲脂《フケ》、耳糞、歯屎《ハクソ》、唾液、人糞、小便、月経、陰毛、精液なども薬になると書かれているが、それでもさすが夢は薬....
麦の芽」より 著者:徳永直
して、肥料小屋に整然と長方形に盛りあげられた肥料を見た。馬糞と、藁の腐ったのと、人糞を枯らしたのを、ジックリと揉み合して調配したのが、いい加減の臭気となって、善....
妾宅」より 著者:永井荷風
てはならぬ品物である。先生は汚らしい桶の蓋《ふた》を静に取って、下痢《げり》した人糞のような色を呈した海鼠《なまこ》の腸《はらわた》をば、杉箸《すぎばし》の先で....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
それも自然と慣れるです。そうしてこっちが其便を済まして来ますと犬は先を争うてその人糞を喰いに来る。だから西北原の内には便所はないけれど人糞の転がって居るような事....