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「人臣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人臣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
着に、元気のよい口調を続けて行った。 「閣下は水戸黄門が好きなのだそうだ。わしは人臣としては、水戸黄門と加藤清正《かとうきよまさ》とに、最も敬意を払っている。―....
運命」より 著者:幸田露伴
至るべし。若し夫れ衆く諸侯を建て、分ちて子弟を王とすれば、皇族天下に満ちて栄え、人臣|勢を得るの隙無し。こゝに於て、第二子|※を伊王としたり。藩王以下は、永楽に....
弟子」より 著者:中島敦
しているので、腹が立つのである。彼は怫然《ふつぜん》として孔子に喰って掛かる。「人臣の節、君の大事に当りては、ただ力の及ぶ所を尽くし、死して而《しこう》して後に....
十二支考」より 著者:南方熊楠
て足を挫くとは不心得の至りと言った。それが群臣の耳に入ったので、多年兵を動かして人臣辛苦|息《や》まざるにこの上北海を攻むるようではとても続かぬ故王を除くべしと....
源氏物語」より 著者:紫式部
いろいろの勉強をおさせになった。大きな天才らしい点の現われてくるのを御覧になると人臣にするのが惜しいというお心になるのであったが、親王にすれば天子に変わろうとす....
源氏物語」より 著者:紫式部
私は彼がその点で逆に誤解を受けることがあってはならないとも思って、親王にしないで人臣の列に入れておいた。将来大臣として国務を任せようとしたのです。亡《な》くなっ....
源氏物語」より 著者:紫式部
人で、帝《みかど》と后《きさき》が生まれる、いちばん劣った運命の子は太政大臣で、人臣の位をきわめるであろう、その中のいちばん低い女が女の子の母になるであろうと言....
源氏物語」より 著者:紫式部
りの男とは見えたが、それも絶対なりっぱさとはいえるものでなくて、だれよりも優秀な人臣と見えるだけである。きれいであるとか、美男だとかいって、若い女房たちが蔭で大....
源氏物語」より 著者:紫式部
のですよ」 と源氏はその点を曖昧に言って、 「残した人だってどうだろう、中将は人臣で少しずつ出世ができるだけの男だが、中宮は類のない御身分になっていられる。そ....
源氏物語」より 著者:紫式部
た院のお席に向き合って太政大臣の座があった。きれいで、りっぱによく肥っていて、位人臣をきわめた貫禄の見える男盛りと見えた。院はまだ若い源氏の君とお見えになるので....
間人考」より 著者:喜田貞吉
禰というに当る。 この外にも間人姓のものは少くなく、姓氏録右京皇別上に、阿閉間人臣というのがあって、伊賀臣の同祖とある。その伊賀臣は孝元天皇の皇子大彦命の子彦....
鮟鱇一夕話」より 著者:北大路魯山人
本のことは何事によらずむずかしいことであるが、とりわけ美術と料理はむずかしく、位人臣をきわめたとて、美術と料理は分りにくいようである。その難問題をいとも簡単に勘....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、次のような人物を見るだけである――公務に非常に忠実だった末に、ついに、幸運にも人臣の位を極めた人、大きな仕事を果たして、イングランド最高の伯爵ソウルスベリとな....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
が皆、帰った時に 残っていて、置場所も変っていないのが、 王侯たるものの特権だ。人臣には何一つ 変更する権能は授けてないのだと云われた。 合唱の群 さあ....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
飲食せざるは莫し、能く味を知るもの鮮きなり」は事実である。「一国の王者と雖も、位人臣を極めた者とて、美術を解し、食を弁ずる者はない」と、若い頃、豪語したことを覚....