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人見
「人見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
の首をちょん切った死刑執行人が何んという名前の男だったか知っているか」
前のは
人見が座を立ちそうにしながら、抱きよせたクレオパトラの小さな頭を撫《な》でつつ、....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
ね。)
白痴《ばか》は婦人《おんな》を見て、また私《わし》が顔をじろじろ見て、
人見知《ひとみしり》をするといった形で首を振った。」
二十二
「左右《とこう....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
…よせばいいのに、昨夜その旅館につくと、なるほど、帳場にはそれらしい束髪の女が一
人見えたが、座敷へ案内したのは無論女中で。……さてその紹介状を渡したけれども、娘....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
「誰の身代りだな、情人のか。」 「あら、情人なら兄さんですわ、」 と臆せず……
人見知をしない調子で、 「そうじゃないの、照吉さんのは弟さんの身代りになったんで....
「春昼」より 著者:泉鏡花
軒の田舎屋の前を過ぎる間に、十八、九のと、三十ばかりなのと、機を織る婦人の姿を二
人見た。 その少い方は、納戸の破障子を半開きにして、姉さん冠の横顔を見た時、腕....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
で、 見ろい、あの切目の長げえ眼をぎろっとむいて、其奴が血走って、からっきし狂
人見てえだった。筋が吊ったか舌も廻ら無え、「何んだってカチヤを出した」と固唾をの....
「古狢」より 著者:泉鏡花
わゆるおん待合だから、ちと申憎い、が、仕方がない。それだけにまた娘の、世馴れて、
人見知りをしない様子は、以下の挙動で追々に知れようと思う。 ちょうどいい。帰省....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
ある。……読者諸君、女の名は浪路だそうです。 四 あれに、翁が一
人見える。 白砂の小山の畦道に、菜畑の菜よりも暖かそうな、おのが影法師を、われ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
でも、撓に揺れる一枝の桂をたよりになさる危さ。 おともだちの上※たちが、ふと一
人見着けると、にわかに天楽の音を留めて、はらはらと立かかって、上へ桂を繰り上げる....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
近所を三日稼いで、桑名へ来たのが昨日だった。 その今夜はどうだ。不思議な人を二
人見て、遣切れなくなってこの家へ飛込んだ。が、流の笛が身体に刺る。いつもよりはな....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
た二階の廊下に、日も見ず、背後むきに鼠の布子の背を曲げた首の色の蒼い男を、フト一
人見附けたが、軒に掛けた蜘蛛の囲の、ブトリと膨れた蜘蛛の腹より、人間は痩せていた....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
門へ出て、すこしずつ高くなり、裏山の風一通り、赤蜻蛉が静と動いて、女の影が……二
人見えた。 昭和十四(一九三九)年七月....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ていますから。……ああと……こっちが可いわ。」 拙者生れてより、今この年配で、
人見知りはしないというのに、さらさら三方をカーテンで囲って、 「覗いちゃ不可ませ....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
わず身の毛よだちぬ。 この虫の声、筧の音、框に片足かけたる、その時、衝立の蔭に
人見えたる、われはかつてかかる時、かかることに出会いぬ。母上か、摩耶なりしか、わ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の制限なく勝手次第なれば、十人十色である。婦人の寝巻に、日本服を着しいたるもの二
人見受けた。カラーをつけておるものは一割くらいでありて、しかもその一割の九分どお....