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人跡未踏
「人跡未踏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人跡未踏の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
である。「ロスト・ワールド」は、既に映画化もされ読者諸君も御承知のように、南米の
人跡未踏の内地に、前世界の動物である恐竜や飛竜や類人猿なぞが棲息している高地を探....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
「おたずね申すが――」と、ふいに大野順平が云った、「トウベツとやらは、まことに
人跡未踏でござろうか」
「だんだん検《しら》べたところによれば、そう考えたが間違....
「キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
学問という学問もしていないが、最近、東京で事業に失敗して、この世を悲観した結果、
人跡未踏の北海道の山奥で自殺して、死骸を熊か鷲の餌食にするつもりで、山又山を無茶....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
うに見えなくなる。気がつくと遥《はる》か向うでコツコツ何かやっている。さながら、
人跡未踏《じんせきみとう》の山奥が、生れながらの住家のようで、七十を越した人など....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
たか、どっちみち尋常じゃなさそうだね……僕ら一行の行動は――つまり僕らが組織的に
人跡未踏の羅布の沙漠を徹底的に探るというこの著しい行動は、『第二「獣人」の事件』....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ョトと落ち着かぬ視線を前後左右に放ちながら続いていったが、やがて、 「これは全く
人跡未踏ですね。この半日、一人の人間にも出あわなかったじゃありませんか。……つか....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
も創業時代の開拓者であるが、これらは鍬を入れてホジクリ返しただけで、真に力作して
人跡未踏の処女地を立派な沃野長田たらしめたのは坪内君である。 有体にいうと、坪....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
きょうは是が非でも二ノ森を踏破して、お花畑の天ッ辺から三十五社、蟻の細道、または
人跡未踏という、剣の刃渡り、百足虫腹までも、越えてみなければ気がすまぬ」 「なん....
「三国志」より 著者:吉川英治
来の戦場とちがって、風土気候も悪いし、輸送の不便は甚だしいし、嶮山密林、ほとんど
人跡未踏の地が多い。 ひとたび敗れんか、魏や呉は、手を打って、奔河の堤を切るよ....
「比較科学論」より 著者:中谷宇吉郎
分らないばかりでなく、犯人がいるかいないかも分らない場合もある。アマゾンの上流、
人跡未踏の土地へ分け入った生物学者の場合がそれである。どんな珍奇な生物がいるかも....
「簪を挿した蛇」より 著者:中谷宇吉郎
だというような伝説が残っていた。この小高い山は、その当時の子供たちの間には、全く
人跡未踏の魔境であった。山は二段になっていて、頂上に本統の城の趾《あと》があると....