人間像[語句情報] »
人間像
「人間像〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人間像の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いのちの初夜」より 著者:北条民雄
いた。 「ね尾田さん、僕に天才があったら、この新しい人間を、今までかつて無かった
人間像を築き上げるのですが――及びません」 そう言って枕もとのノォトを尾田に示....
「彼女たち・そしてわたしたち」より 著者:宮本百合子
ンの芸術の世界で男は何と男らしく、女は何と女らしく、互の関係の中でいきいきとした
人間像を浮き出させているだろう。世界文学は、感銘ふかい女性をいくたりも描いている....
「ケーテ・コルヴィッツの画業」より 著者:宮本百合子
のせられている。レムブラントの晩年の自画像や老年のゴヤの自画像などは、それぞれの
人間像としてわたしたちにつよい感銘を与えるものである。しかし、ケーテのこの写真は....
「形態について」より 著者:豊島与志雄
じて現われるのである。だから、例えば、小説を書く場合にも、作者は文字によって或る
人間像を描き彫むのであって、紙上に書く一字一行は、点であり線であり、色彩の一刷毛....
「風景」より 著者:豊島与志雄
。ナポレオンについて種々の見解があろう。ただ、彼に関する一二の事柄を機縁に、別な
人間像を打立ててみたいのである。 この
人間像の、その頭脳の抽出のなかには、斯く....
「北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
ものについては、別個の批評も成り立とう。 北京のイメージを延長してゆく時、或る
人間像が眼に浮ぶ。教養もあり富有でもあり、その上、古い文化的伝統と社会的伝統とを....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
なのである。 論理の発想の根本が違っているから、信長という明快きわまる合理的な
人間像を、その家来たちは、いつまでも正当に理解することができなかったのである。 ....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
見られない。私はたゞ、消耗する体力と闘いながら、一途に人間を追及しただけで、その
人間像に異常なところが在るとすれば、それは私が異常なためではなくて、あらゆる人間....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
然というよりもむしろ雑然としてきまぐれに点滅するおぼつかない燈火である。そこには
人間像を構成するプロフィイルすら現われてはいない。すべては小さな行為のグリンプス....
「俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
によかつたのではないかと思われますね。これはやつぱりものを考える、一つの頭の中で
人間像を造形する。そういう訓練をしたという事と、両方で田村君の人間的成長というも....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
の対象にこそなれ、それをそのまま大真面目で模写しただけでは、芸術的に理想化された
人間像が描き出せる道理はないのです。 肢体の均斉の難点を一番目立たせているのは....
「笑について」より 著者:岸田国士
点は虚栄心だ」と、ベルグソンははつきり言い切つておりますが、これは、見事に滑稽な
人間像の最も代表的な人間の姿を言い当てていると私は思います。試みに、もう少しそれ....
「小説集「聖女人像」後記」より 著者:豊島与志雄
代説話の領域から離れて、新たな創作方法を試みようと思っている。 小説は要するに
人間像を描くことに在る。この
人間像は、肉体ばかりでなく、思想感情意志などをも含め....
「新しい神話を追い求めつつ」より 著者:中井正一
あることを深く畏れ、心を用うるべきである。 新しい時代に、新しい夢と、神話と、
人間像が、子供の中にも巨大に成長しつつある。それをこそ、大人は真剣になって子供達....
「解説」より 著者:原田義人
神話を形成しようとする意図の実現である。しかし、ジョイスの描いた人物たちは神話的
人間像とはなることができなかった。なぜなら、神話というものは現代にはありえないか....