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人頭
「人頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
いかけて其儘固まって了ったらしい頬桁の、その厭らしさ浅ましさ。随分|髑髏を扱って
人頭の標本を製した覚もあるおれではあるが、ついぞ此様なのに出逢ったことがない。こ....
「リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
根ざすところがあるのである。 紅い木の実が固まって見えていた。東洋の山水画家が
人頭よりも大きい紅い丸を幾つも木の枝に画いているのにも、自然写生に根ざすところが....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
におきてやさだめを作りました。金はみんな金庫へしまい、人民には税金をかけました。
人頭税や、人や馬車には通行税、靴、靴下税、衣しょう税などをかけました。それからな....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
弱者貧民のために身をなげうとうと心をきめた快漢であった。 オソノの実家は代々非
人頭で、車善七の血統をひく今でも乞食の頭目。しかし彼は重太郎のすすめで五年前に乞....
「劇の好きな子供たちへ」より 著者:岸田国士
の筋がざっとできたら、その物語りをくみたてるために必要な人物を、こんどは、一人一
人頭のなかで作りあげる。筋といっしょにうかびあがってくる人物もあろう。人物のなか....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
ようものと、そればかりを念願といたしておったのじゃ。そうであろうがな、浪人組の二
人頭として、苦楽を共にし、艱難を分け合った仲なのに、いざ組を解散するとなるや、共....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
。例年通り、お諏訪様の祭礼がちかづいたが、知っての通り、この祭礼に限って藪神の非
人頭段九郎が境内を宰領することになっている。段九郎は配下の非人二十人と山犬十匹を....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
いであろうというほどの宇宙的な美人である。実直で、利巧で、働きがあれば、藪神の非
人頭段九郎の配下の者でも聟にとるそうだ、という噂がひろまったから、近郷近在は云う....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
て、(やあ、素晴しい鯛だなあ。)場違ですもの、安いんだわ。 沈み切っていた、職
人頭の富さんが、運八に推遣られて坐に返ると、一同も、お神輿の警護が解けたように、....
「長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
梁と呼ぶ様になった類、みなこれである。 因に云う。奈良の非人には長吏があった。非
人頭である。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
を生殺与奪するところの権利はもちろんその華族に在るんです。またこの華族は平民から
人頭税を徴収します。その
人頭税はごく貧乏人でも一タンガー位出さねばならぬ。その上....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
立派に成就しけるとは、聞いてさえ小気味のよき話なり。 しかるに悉皆成就の暁、用
人頭の為右衛門普請諸入用諸雑費一切しめくくり、手脱ることなく決算したるになお大金....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
を見て世を去ったのである。この昇進の早さには定家自身|呆然として、「二十八にて蔵
人頭、将相の家すらも猶以て幸運の輩なり」といったり、「頭中将(為家のこと)馳せ来....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
最も好い例だと存じます。穢多頭や穢多寺の住職はもと必ずしも穢多ではありませぬ。非
人頭の悲田院年寄、もと必ずしも非人ではありますまい。しかるにそれが穢多や非人の仲....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
り、また江戸では浅草と品川とに非人|溜があって、善七、松右衛門の両名がいわゆる非
人頭となり、エタ頭弾左衛門の下に属していた。そのほか奈良にも、また諸大藩の城下に....