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人類愛
「人類愛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人類愛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
独占しないで、これを広く、現に脅かされつつある人類へ送ることを決意した。崇高なる
人類愛の顯《あらわ》れだ。而《しか》もだね、わがヤクーツク造船所は、永年月に亙り....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
彼の観念を大きく、深く、拡めると共に、明確な一定の方向を与えた。平和論者になり、
人類愛主義者になった。そこで、彼は、塹濠の中で「決定の前に」という詩を書いた。ヴ....
「海底都市」より 著者:海野十三
等が元気づくまでは、食糧をどんどん送って生活の面倒を見ようというのであった。全く
人類愛というか、同胞愛というか、それとも生物愛というか、その深い愛に従って行動す....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
ーリキイにいまいましい思いを幾度かさせるが、彼等の言葉の一つ一つを裏付けている「
人類愛」の感情は、ゴーリキイの心に全く新たな一面を開発する力をもっていた。人間の....
「火星兵団」より 著者:海野十三
て、ひややかな言葉をはいた。
(そうでもあろうが、ここで何とかして、博士の心に、
人類愛・同胞愛を起させなければならない)
と、新田先生は自分の心を自分でむち打....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
学による社会理論の終局の鍵であるが、一般に歴史的な社会がこういう個人的乃至倫理的
人類愛的な合言葉で解明されるというような思想は、それが誤っているかいないかは別と....
「愛」より 著者:宮本百合子
ていていいでしょうか。 愛という言葉をもったとき、人間の悲劇ははじまりました。
人類愛という声がやかましく叫ばれるときほど、飢えや寒さや人情の刻薄がひどく、階級....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
卓抜な婦人画家を、宗教的画家ときわめつけようとしたらしいこともかかれて居ります、
人類愛のね。 文学の面から多くのものをうけているそうです。一八九七年のハウプト....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
じて受けられたる奉仕と呵責《かしゃく》と苦業。神に対する愛のうちに巻き込まれたる
人類愛、しかも明らかに区別されて常に哀願せる
人類愛。罰せられたる者のごとき惨《み....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
をいっぱいに占領してはならない。宇宙と自己、社会共同体と自己、自己の使命的仕事、
人類愛ならびに正義の問題等は恋愛よりもさらに重き、公なる題目として関心されていな....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
ものは戦敗と賠償金でした。斯かる無謀を敢てしたのはドイツ人の心の底に広大な温かい
人類愛が欠けて居たからです。ドイツの娘達が男子と一緒になって殺伐な競走ごっこばか....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ます。ああ、恋よ、恋よ! 恋するものには何事も許されるのだ! なぜなれば、恋とは
人類愛の結晶でありまして、聖書にも「愛するものは福《さいわい》なり」と書かれてあ....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
理想でありましてすべての方面で他の国とは全く違った理想を持っているのであります。
人類愛――人間がお互いに愛するということはよく人の説くことでありますけれども、イ....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
です、認めます。何も知らない学徒が最後まで正々堂々自己の本分を尽くし、救護という
人類愛に基づく本務に殉じた事実は、国家の運命と関係なく美しいものです」 「そして....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
は――地上の全民族から成る私たちは彼において結合する。彼は「ヨーロッパの親和」と
人類愛との、輝かしい象徴である…… (一九二七年三月二十六日) 「ベートーヴェン....