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「人香〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人香の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
沢山あるものを、」 「…………」 「失敬、」 あわや抜き出そうとする。と床しい人香が、はっと襲って、 「不可ませんよ。」と半纏の襟を扱きながら、お蔦が襖から、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
もはや若葉の世界であろうかと思いやった。将軍|上洛中の京都へと飛び込んで行った友人香蔵からの便りは、どんな報告をもたらして、そこに自分を待つだろうかとも思いやっ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
念のお札、それから神饌の白米なぞは父吉左衛門をよろこばせた。 留守中に届いた友人香蔵からの手紙が、寛ぎの間の机の上に半蔵を待っていた。それこそ彼が心にかかって....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
りもしないくらいであったと語った。彼はまた、師のあとを追って東京に出た中津川の友人香蔵のことを正香の前に言い出し、師が参与と神祇官判事とを兼ねて後には内国局判事....
十二支考」より 著者:南方熊楠
終に香気あまねく薫じた。その他名僧名人に生前死後身より妙香を出した伝多きは、その人香道の嗜《たしな》み深く、その用意をし置いたらしい。木村重成ら決死の出陣に香で....
細木香以」より 著者:森鴎外
くれた本を、遺忘のために手抄して置いたのである。 その他根本|吐芳さんの「大通人香以」の如きも、わたくしは参照した。しかし根本氏といえども、わたくしと同じく魯....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
へ路がついたように、座敷をよぎる留南奇の薫、ほの床しく身に染むと、彼方も思う男の人香に寄る蝶、処を違えず二枚の襖を、左の外、立花が立った前に近づき、 「立花さん....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
ぬ。明応七年五月の春成公用は二千疋とあるが、五年十二月の条には千二百疋とある。商人香取のことは前にちょっと述べたが、そのほかには日記には北林弥六という者苧商人雑....