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仁体
「仁体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仁体の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
膝を叩いて、)簪へ、貴下、立っていてちょいちょい手をお触りなさるでございます。御
仁体が、御
仁体なり、この娘が恥かしがって、お止しよ、お止しよ、と申しますから、何....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
吾輩を見上げ見下した。ドンナに見上げても見下しても家屋敷を買おう……なんていう御
仁体でない事を自覚していた吾輩は、内心ヒヤヒヤしながら拾い物のステッキを斜に構え....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
御客様が御帰りを御待ちかねでござります」 「なに! 気味のわるい客とのう。どんな
仁体の者じゃ」 「口では申されぬ気味のわるい男のお方でござります」 「ききずてな....
「伸子」より 著者:宮本百合子
多計代は、刺すように、ゆっくり云った。 「そうでもしなければ、少し極りのわるい御
仁体《ごじんてい》だよ」 「極りのわるい人なら人でいいのよ。そんな――養子にする....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ず奥座敷に請じ参らするうち、妾も化粧をあらためて御席にまかり出で侍りしが、彼の御
仁体を見奉るに、半面は焼け爛れて偏へに土くれの如く、又残る片側は、眉|千切れ絶え....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
様か左様か。それは慮外致した」 「どう仕りまして……飛んだ周章者で御座います。御
仁体をも弁えませず、御都合も伺いませずに斯様な事を取計らいまして……」 平馬は....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
衆の化粧の水などという、はじめから、そんな腥い話の出よう筈はありません。さきの御
仁体でも知れます。もうずッと精進で。……さて、あれほどの竹の、竹の子はどんなだろ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
殊勝な、優しい、最愛い人だ。これなら世話をしても仔細あんめえ。第一、あの色白な
仁体じゃ……化……仁右衛門よ。」 「何い、」 「暗くなったの、」 「彼これ、酉刻....
「轆轤首」より 著者:田中貢太郎
此の比では、つくづくと後世のほども案じられてなりませぬわい」 「どうやら床しい御
仁体と見受け申したが、さては左様でござったか」 怪量は凝と対手の顔を見た。 「....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いたいろんなあくのつよい人々を、若い人達は目前に見て、作家の魂という仮想なしに御
仁体《ごじんてい》に直面してゆくことは、文学の経験として大変いいわね。どしどし幻....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
も一向につかぬか、あ、また、螺旋巻ばっかり廻している。 こちらは、ほう、あの御
仁体が樺太庁は林野局のお役人だそうなと眺めている。 「早くせんかア。」ドドドン。....