仁木弾正[語句情報] » 仁木弾正

「仁木弾正〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仁木弾正の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
倫敦消息」より 著者:夏目漱石
ト」がグーッとさがる、それで地面の下へ抜け出すという趣向さ。せり上る時はセビロの仁木弾正《にっきだんじょう》だね。穴の中は電気灯であかるい。汽車は五分ごとに出る....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
劇をおいて他にないであろう。例えば―― 「団七九郎兵衛の長町裏の殺場」とか、 「仁木弾正の刃傷場」とか、或は、 「敵討襤褸錦《かたきうちつづれのにしき》」の大詰....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
でくれたものがなかったということは実に憐れにも張合いのないことだと思う。それは、仁木弾正が花道の穴から煙とともにせり上がってみた時、見物人が皆居眠っていたという....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
は蝦蟇口を口に、忍術の一巻ですって、蹴込へ踞んで、頭までかくした赤毛布を段々に、仁木弾正で糶上った処を、交番の巡査さんに怒鳴られたって人なんでございますもの。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
萩――そうだ、そうだ、あの、きらびやかな御殿や、床下がこの御城内にあるのだっけ。仁木弾正《にっきだんじょう》は鼠を使って忍びの術で入り込んだが、七兵衛は七兵衛冥....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
内のお許しがなくとも、この七兵衛が見せて上げる―― そこで、青葉城の御宝蔵へ、仁木弾正《にっきだんじょう》を決め込んで、その赤穂義士とやらの書き物を、ともかく....
生あらば」より 著者:豊島与志雄
た。羽子板には役者の似顔が、赤と白と紫とを重な色調とした絹で造られていた。弁慶や仁木弾正やめ組の辰五郎や野狐三次や、政岡や朝顔などのもあった。それは雛人形の飾り....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
と三津五郎 文化文政天保へかけて江戸で一流の俳優と云えば七代目団十郎を筆頭とし仁木弾正を最得意とする五代目松本幸四郎、市川|男女蔵、瀬川菊之丞、岩井半四郎は云....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
うと自ら努めはしたけれども。 仙台萩の忠臣片岡外記はこの正しき裁きをもとめて、仁木弾正と合拷問にしてくれと公儀に要求した。自分は老いぼれの身の、壮齢の仁木に勝....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の男子に対する大侮辱デアル、と大そう怒っていましたね。なるほど定九郎のイノシシや仁木弾正のネズミよりもダラシがないような職業的劣等感にハンモンしたかも知れんな。....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
舞伎座で上演された。一番目は「先代萩」で、この興行には市川九蔵が久々で出勤して、仁木弾正と武田信玄をつとめることになった。団十郎は向井将監のほかに政岡と男之助と....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
年より三十九年まで歌舞伎座の社長たり。 ○六月、歌舞伎座にて市川団蔵、一世一代の仁木弾正を演じ、好評。 ○小山内薫、市川左団次共同して、十一月二十七、二十八の両....