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仆
「仆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
腰を打っただけで、十分とたたない内に気がついたが、二度目に自家《うち》の蔵の中で
仆《たお》れた時には、医者を呼んで、やっと正気にかえして貰うまで、かれこれ三十分....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
? 犬は何でも、御新造はもとより、私もまだ起きない内に、鏡台《きょうだい》の前へ
仆《たお》れたまま、青い物を吐いて死んでいたんです。気がなさそうに長火鉢の前に、....
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
を忘れるのは生を忘れるのだ。生を忘れた者は亡びなければならないぞ。
B ああ。(
仆れて死ぬ。)
男 (笑う)莫迦《ばか》な奴だ。(Aに)怖がることはない。もっと....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
うものであった。ところが近頃部落の男女《なんによ》が、続々と疫病《えきびょう》に
仆《たお》れるため、足名椎は早速|巫女《みこ》に命じて、神々の心を尋ねさせた。す....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ものである。もし又強いて脱そうとすれば、如何なる政治的天才も忽《たちま》ち非命に
仆《たお》れる外はない。つまり帝王も王冠の為におのずから支配を受けているのである....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
浴せかけた。そうして、越中守がよろめきながら、とうとう、四《し》の間《ま》の縁に
仆《たお》れてしまうと、脇差《わきざし》をそこへ捨てたなり、慌ててどこか見えなく....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
《でこぼこみち》を踏みて、がたくりんと跌《つまず》きぬ。老夫《おやじ》は横様に薙
仆《なぎたお》されて、半ば禿《は》げたる法然頭《ほうねんあたま》はどっさりと美人....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
のままでは破ることができない。 その鉄扉と壁体とは、外から大きな鉄の腕金が横に
仆れて、堅固なつっぱりになる仕掛だった。その上、下ろされた腕金には逞しい錠前が懸....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
うじて免れたが、その代り、二人の身体は、もつれあったまま、もんどり打って床の上に
仆れてしまった。二人は跳ねおきようと、互に死物ぐるいの格闘をつづけ、机をひっくり....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
て短かいとは云われぬ。此の間に何十人何百人の事業家、致富家、名士、学者が起ったり
仆れたりしたか解らぬ。二十五年前には大外交家小村侯爵はタシカ私立法律学校の貧乏講....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
けた。 あまり一生懸命に駈けたので、気がついたときには、全く思いがけない場所に
仆れている自分に気がついた。振りかえってみたが、もう焔は見えない。どこにも火が見....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
って御覧」という度に、犬は翻筋斗をしてくるくる廻って、しまいには皆に笑われながら
仆れてしまう。 次第にクサカは食物の心配などもないようになった。別荘の女中が毎....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
ざりますが、自慢にも何にもなりません、生得大の臆病で、引窓がぱたりといっても箒が
仆れても怖な喫驚。 それに何と、いかに秋風が立って、温泉場が寂れたと申しまして....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
法はまだ実用に遠く、金には成るには成るが、顕微鏡で探さねばならぬ程ですから、費用
仆れで金にはならない。……だが油断は出来ませんぞ。最近になって人造宇宙線の研究が....
「感応」より 著者:岩村透
、その日は恰度、○○の大戦争があった日なので、私もその時に、この足をやられて遂に
仆れたのだが、何しろ戦争が激しいので、負傷者などを、構ったりなどしていられないか....