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仇討ち
「仇討ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仇討ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ろまん灯籠」より 著者:太宰治
ども、とりわけ、病身の次男を、死ぬほど好いている。あんな綺麗な御主人のお伴をして
仇討ちに出かけたら、どんなに楽しいだろう。今は、昔のように
仇討ちの旅というものが....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ず短気を出しちゃあならねえぞ。金兵衛の仇はまだほかにも大勢ある。それは俺がみんな
仇討ちをしてやるから、おとなしく待っていろ」 「ありがとうございます」と、勇吉は....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
のを見て諸士亦奪戦して斥けた。藤右衛門は、本戸の役に自刃した藤兵衛の子であるから
仇討ちをしたわけになる。宗徒勢を討つこと三百人余であった。 信綱、氏鉄、夜討ち....
「ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
んの思い違いじゃないかしら。もし思い違いなら、随分ひどいわ。それとも平常の議論の
仇討ちかしら。そんならなおひどいわ。こんな場合にそんな事をいわれちゃどんなに迷惑....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
らしい興奮も、あったに相違ない。 三国神社のまえで、三人はこんな誓いを立てた。
仇討ちの準備に、伴大次郎は、まず剣腕をもって世に名を取らん。 江上佐助は、その....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
って主客はちょっと気まずい無言をつづけていた。 ややあって六樹園が言った。 「
仇討ち物の流行はどうです。いくら女子供相手の草双紙《くさぞうし》でも、あの荒唐無....
「古典竜頭蛇尾」より 著者:太宰治
くない。お月様の中の小兎をよろこばず、カチカチ山の小兎を愛している。カチカチ山は
仇討ち物語である。 おばけは、日本の古典文学の粋である。狐の嫁入り。狸の腹鼓。....
「球突場の一隅」より 著者:豊島与志雄
上った。 「おたかさん一つやろうか。」 「ええお願いしましょう。先刻《さっき》の
仇討ちですよ。」 「なにいつも返り討ちにきまっているじゃないか。」 「へえ、今の....
「曽我の暴れん坊」より 著者:坂口安吾
を終り、ここに箱王は五郎|時致となった。 兄弟は大喜び。いよいよ力を合せて父の
仇討ちに精を入れようというわけで、まず元服の報告に母を訪ねると、喜んでくれるかと....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
棋は見ていても、分りッこない。勝負だけがわかる。そして、それを見る。 つまり、
仇討ちの見物人に分るのは、仇討のイワレ、インネン、双方のイデタチ、武者ぶりの観察....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
べると、死ぬ時の方がよっぽど単純で清々していたらしいや。鎌倉四十七士が義に勇み、
仇討ちにでかけることはないなア。 おまけに相手が女の子たった一人。自由都市鎌倉....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
っておりました。あなた様が園子様でござりましたか。お若い娘ごの身空をもって、よう
仇討ちをなされました。見ればお優しくて気高くて、それでいて勇気もおありなさる。紋....
「越年」より 著者:岡本かの子
一臂の力を貸す決心でいるんだからね」 山岸の提言に他の社員たちも、佐藤加奈江を
仇討ちに出る壮美な女剣客のようにはやし立てた。 「うん俺達も、銀ブラするときは気....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
が先へ立ち、金森兵部少輔さまの御舎弟|八良五郎様がお野懸けの帰りで、稻垣小三郎の
仇討ちのことをお聞き遊ばし、お出になりましたので、これから小三郎が粟田口國綱のお....