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「今世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

今世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
根に持つ恨みを雪解の水に溶き流さすまではかの女の傍からは離れられない。そのことで今世の親子の縁は切られ度くない。そう思ってかさにかかって翁の娘の神に詰め寄りなじ....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
。しかしながら彼山陽の一つの Ambition《アムビション》 すなわち「われは今世に望むところはないけれども来世の人に大いに望むところがある」といった彼の欲望....
婦系図」より 著者:泉鏡花
察するに余あり。 我は不義者の児なりと知り、父はしかも危篤の病者。逢うが別れの今世に、臨終のなごりを惜むため、華燭銀燈輝いて、見返る空に月のごとき、若竹座を忍....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ものです。ですから私の方は、今あせって心配しなくともよいです。それに二人について今世間が少しやかましいようですから、ここしばらく落ちついて時を待ちましょう。それ....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
る全能者である(黙示録一章八節)、故に陰府と死との鑰(秘密)を握り今ある所の事(今世の事)と後ある所の事(来世の事)とを知り給う(同十八、十九節)、而して斯かる....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
この事件では、オルコン以上の碑文を読むことが出来たのだ。君はしばらく広間にいて、今世紀最大の発掘を待っていてくれ給え」 「発掘※」熊城は仰天せんばかりに驚いてし....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
ルドの死後『ルバイヤート』はますます広く読まれるにいたった。ことに十九世紀末から今世紀の初めにかけてオマル・ハイヤーム熱は一種の流行となって英米を風靡し、その余....
続獄中記」より 著者:大杉栄
えて、僕のからだを窓の下まで動かして、あのトンボを放してやらしたのだ。 僕は、今世間で僕を想像しているように、今でもまだごく殺伐な人間であるかも知れない。少な....
のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
つかない。が、それよりも驚異に値するのは、博士の自主的研究は独得なる発展を遂げ、今世界中で一等科学の進んだアメリカや、次位のドイツなどに較べると、少くとも四五十....
怪塔王」より 著者:海野十三
わかれをしながら、帆村にたずねました。 「あれはね、こうなんだよ。大利根博士は、今世界をひっくりかえそうと企んでいる秘密結社の一員だったのだ。日本のためには、全....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
として里虹の前身に触れ、あの驚くべき伝奇的な絡がりを明らかにしておきたいと思う。今世紀のはじめ、ケルレル博士の発議によって、丁抹領リベー島に、犯罪者植民が行われ....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
出来る此茶の湯というものが、世の識者間に閑却されて居るというは抑も如何なる訳か、今世の有識社会は、学問智識に乏しからず、何でも能く解って居るので、口巧者に趣味と....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
そんな処に※であった私は、かまわず、そうした啓蒙批評をいい気になって続けて居た。今世間に行われて居る批評の径路を考えて見ると、申し訣ないが、私のやった行きなり次....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
と、兵器などを沢山貰いましたのでもはや英国そのものを憂うるに足らない、なぜならば今世界において英国の勢力を挫くに足るものは露国のみであると、こう信じて居るらしい....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
宗徒三百一万二百八十五人) ルター宗徒 三千万人 仏教信徒の現今世界にあるもの、南部派三千万人、北部派四億七千万人、合計五億人なりという。セイ....