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今吾
「今吾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
今吾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
が、とにかく、山の仕事をしてやがてたべる弁当が不思議とうまいことは誰も云う所だ。
今吾々二人は新らしき清水を汲み来り母の心を籠《こ》めた弁当を分けつつたべるのであ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
の観念に他ならない。ただ文学自身では、この観念が極めて曖昧で無限定なのだ。そこで
今吾々は、之を理論的に表現しなければならぬというのである。 だが、或いはだから....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
宇平の証言として、旗田氏の部屋には電灯が煌々と点っていたといったじゃないか」 「
今吾々は一つの演習をやっているんだが、君が気になるなら、この場合はあり得ないとし....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
とその一党だけだろう。――吾々の問題は、この連関を、特に論理学的と技術との関係が
今吾々の問題なのである。なぜなら、こうした範疇論的な興味は、今日のわが国に於ける....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
、法律学の理論と物理学の理論を挙げることが出来るであろう。日常的理論に就いてのみ
今吾々は語ろうと思う。 解き難く見えた理論の葛藤を、何か恐らく二つの立場に分解....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ゲル自然哲学を吾々は、さし当りカントの哲学にまで溯る必要がある。カントに於ては、
今吾々にとって必要な三つの要素を挙げるならば、第一その理想主義、第二カント自身の....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
いう欧州哲学がギリシアの植民地から発生したことは今更云うまでもないことであるが、
今吾々に問題になるのは、ギリシア古代哲学が、殆んど凡ての場合、根本物質が何かとい....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
して見れば、夫は要するに平均すると中間層であり小市民に準ずべきものにすぎないが、
今吾々が問題にしているのは、そういう社会層のことではない。この社会層にぞくする官....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
。お前は今までに人情の上から吾に数え切れない借があろう。それをな、その負債をな。
今吾に返すんだ。吾はどうしても取ろうというのだ。」 いと恐しき声にもおじず、お....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
と申し馴て、皇子を安見す御子と申す事のあるに、此采女が名を、安見子と云につきて、
今吾安見子を得て、既に天皇の位を得たりと戯れ給へる也。されば皆人の得がてにすと云....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
渉した。 第十八章 医師が続けた物語 第一日の戦闘の終り 吾々は、
今吾々と柵壁との間にある細長い森林地を突っ切って、一所懸命に前進した。すると一歩....
「性格としての空間」より 著者:戸坂潤
る。併し出来るということとそうすることが本来であるということとは別である。そして
今吾々は還元性を頼りにすることは出来ないのであって、常に優越性を目当にしなければ....
「空間概念の分析」より 著者:戸坂潤
握)を借りて之に基いて概念(把握的概念)を説明することが出来る、そのための法則を
今吾々は掲げた処であった。把握は静観的であったばかりではなく実践的であった。故に....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
時雌雄の球の奇蹟によって古代|回鶻人の埋没した巨財の所在を知ることが出来ると。で
今吾らは伝説通りロブノール湖に浮いている。奇蹟があらわれるに違いない」 老人は....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
る。 博士は手帳を出して、 「あそこに見える高い山脈は月世界のアルプス山脈で、
今吾々の足下に拡がっているのが、ベポアー海だ。」 と書き示すと、二少年は吃驚して....