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今度
「今度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
今度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
一人佇んでいる。
9
もう一度父親らしい後ろ姿。ただし
今度は上半身《じょうはんしん》。少年はこの男に追いついて恐る恐るその顔を見上げる....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
って来ましたが、あくる日また、山へ行って、何気《なにげ》なく笛を鳴らしていると、
今度は黒い勾玉《まがたま》を首へかけた、手の一本しかない大男が、どこからか形を現....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
六区《ろっく》へ出かけたんだ。――」
「すると活動写真の中にでもい合せたのか?」
今度はわたしが先くぐりをした。
「活動写真ならばまだ好《い》いが、メリイ・ゴオ・....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
う侍の屋敷に、兵衛《ひょうえ》らしい侍のかくまわれている事が明かになった。二人は
今度こそ本望が達せられると思った。いや、達せずには置かないと思った。殊に甚太夫は....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
が三人とも、気違いではないかと思う事もあった。しかし気違いでもない事がわかると、
今度は大蛇《だいじゃ》とか一角獣《いっかくじゅう》とか、とにかく人倫《じんりん》....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
半之丞は靴屋の払いに不自由したばかりではありません。それから一月とたたないうちに
今度はせっかくの腕時計や背広までも売るようになって来ました。ではその金はどうした....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
を、前に快からず思った内蔵助《くらのすけ》は、それとは稍《やや》ちがった意味で、
今度は背盟の徒が蒙った影響を、伝右衛門によって代表された、天下の公論の中に看取し....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
るの?」
「いいえ、叔母さんに梅川《うめがわ》の鰻《うなぎ》をとって上げるの。」
今度は洋一が微笑した。
「美津にそう云ってね。好いかい?――それでおしまい。」
....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ものが大病なのでございますが……」
女はちょいと云い澱《よど》んだ後《のち》、
今度は朗読でもするようにすらすら用向きを話し出した。新之丞は今年十五歳になる。そ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
。が、とにかく紳士と呼ぶのに躊躇《ちゅうちょ》することだけは事実である。
主筆
今度は一つうちの雑誌に小説を書いては頂けないでしょうか? どうもこの頃は読者も高....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
さしこんだ。馬の脚は歯でもあるように右の腿《もも》へ食《く》らいついた。それから
今度は左の穴へもう一本の脚をさしこんだ。これもまたかぷりと食らいついた。
「さあ....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
の婆さんが一人、商人らしい一人の亜米利加人と何か頻に話し合っていました。 「実は
今度もお婆さんに、占いを頼みに来たのだがね、――」 亜米利加人はそう言いながら....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
御心配あるなと、例の空想に聊か実歴したる着実らしき事を交えて書送りたり。折返して
今度は伯父よりの手紙に、学資を失いて活版職工となりしよし驚き気遣うところなり、さ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
またある日、このガスを空気ポンプで抽くと、静に蒸発した。翌日同じ事をやると、
今度は爆発し、傍にいたデビーも腮に負傷した。 かようなわけで、何時どんな負傷を....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
他方の足で力いっぱい蹴とばした。それも駄目だった。馬が飛びあがったのは事実だが、
今度は道の向う側の茨やはんの木のしげみに飛びこんだ。先生は今や鞭と踵と両方使って....