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「今日か明日か〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

今日か明日かの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
重《おも》りに重って、蘭袋《らんたい》の薬を貰ってから、まだ十日と経たない内に、今日か明日かと云う容態《ようだい》になった。彼はそう云う苦痛の中にも、執念《しゅ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
長遠山五平は禰宜の家からそう遠くない住居の方で、この半蔵が自分の村に到着するのを今日か明日かと心待ちに待ちうけているところであった。山林事件の嘆願書提出について....
うつり香」より 著者:近松秋江
しばらく行って来るつもりだ」と、いう。 「そりゃ好いなあ。いつ?」 「いつって、今日か明日か分らない」 「あれからお宮に会わないかえ?」私は微笑しながら訊ねた。....
安重根」より 著者:谷譲次
いうことは、女の感というもので知れますわ。うちの曹道先なども、この間じゅうから、今日か明日かと安重根さんの来るのを待ったことと言ったら、そりゃあおかしいようでし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
平記にもありますね。ほんとうに高貴な地位にいた人が、囚《とら》われの身になって、今日か明日かの命の瀬戸に、この海辺の旅路を通る心持――それが思いやられずにはおら....
源氏物語」より 著者:紫式部
された。そしてこの院の役人たちを御寺へお見送りにお出しになるのであった。 「もう今日か明日かに終わるように自分の命の危険さが思われた際に、あとに残して保護者もな....
源氏物語」より 著者:紫式部
なったものだった。御黙読になって院も身に沁んでお思われになるお手紙であった。もう今日か明日かのように老衰をしていながら、逢うことが困難なのを飽き足らず思うという....
丹下左膳」より 著者:林不忘
れ家? 否! お藤はあれからずっと家へ立ち寄らずに、留守宅にはつづみの与の公が今日か明日かとお藤の帰りを待ちわびているはずだ。 してみると剣鬼と女妖、この広....
一寸法師」より 著者:楠山正雄
わたしどものお願いがかなったのだ。」 と夫婦はよろこんで、子供の生まれる日を、今日か明日かと待ちかまえていました。 やがてお上さんは小さな男の赤ちゃんを生み....
土の中からの話」より 著者:坂口安吾
さんに往診して貰う。坊さんが来てみると、ひどい重病で、とても助かる見込みがない。今日か明日かという容態であった。 「これはとても駄目だ。もう薬をあげたところで、....
藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
西北の風に追い落され、これも五十日あまり漂流するうちに、形のないまでに船を壊し、今日か明日か、海の底に沈んで、みな魚の餌食になるものと覚悟していたところ、はしな....
チチアンの死」より 著者:木下杢太郎
為せ申すことはない。欲しいものは差上げるがいいんだ。 チチアネルロ (歔欷す。)今日か明日かだ。それでおしまいだ。 ジヤニイノ もういつまでもあなた方にお隠しす....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、お二人様にも、その後は一色ノ庄でおつつがなく。そして曠れて御対面のかなう日を、今日か明日かと、お待ちかねでおられまする」 「いや、まだそんな時ではない。――右....
私本太平記」より 著者:吉川英治
にまったく準備は成ったといっていい。 もちろん、このあいだにも、尊氏の急援を、今日か明日か――と待っている播磨、備中方面の味方へは、忍びを放って、 「早や尊氏....