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今昔の感
「今昔の感〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
今昔の感の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
もあれ、東京市長更迭に際して、こんな古めかしい漢語芝居が行われつつあるのを見て、
今昔の感に打たれざるを得なかった。今に東京の市政は、漢語の本家本元の支那のように....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
って、それを聴いていた其当時の青年が今やこゝに移り住むことになったのである。俯仰
今昔の感に堪えないとはまったく此事で、この物語の原稿をかきながらも、わたしは時々....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
到るところで満洲の話が出るので、わたしも在満当時のむかしが思い出されて、いわゆる
今昔の感が無いでもない。それは文字通りの今昔で、今から約三十年の昔、私は東京日日....
「太郎坊」より 著者:幸田露伴
実に罪のない楽しい日を送っていた。」 と古えの賤の苧環繰り返して、さすがに今更|
今昔の感に堪えざるもののごとく我れと我が額に手を加えたが、すぐにその手を伸して更....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
席、正面に宮廷席のボックスがある。いまはそこに共産党員とその家族が頬杖をついて、
今昔の感あらたなるものがある。日本の故老SK氏なども、近くはニコライ二世が観衆の....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
いるのを見た。その頃の新宿の夜はまだ暗かったのである。今日の新宿に比べると、実に
今昔の感に堪えない。 今日の若い人達も薄々その噂を聞いているであろうが、その当....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
た。幸いにして私の見込は違わなかったが、いろいろこうして思い出して見ると、じつに
今昔の感が深い。 新宿駅は明治四十年にはまだ今の西武電車の発着所の所にあって、....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の手の銀座といわれる程の発展を遂げている。禍い転じて福となる。というか、いささか
今昔の感が深い。 店舗の適、不適が営業の盛衰に重大な関係を持つことは、何もいま....
「しゃもじ(杓子)」より 著者:佐藤垢石
はあるまいと当時考えていたから、このたび再び出現したというのをきいては、まことに
今昔の感に堪えない。 今から、四十二、三年も昔のことであるから、私の青年時代で....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
聞で見ました。一昨日東洋城からも聞きました。私が弓をひいた※がまだあるのを聞いて
今昔の感に堪えん。何だかもう一遍行きたい気がする。道後の温泉へも這入りたい。あな....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
寄席の写し絵などで幾度も見せられたものである。こんなことを書いていながらも、一種
今昔の感に堪えないような気がする。 そういうわけで、芝居の方では有名でありなが....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
やして)――このやさしくを女扁に、花、※。――という字があててある。……ちょっと
今昔の感がありましょう。――(女ばかりか草さえ菜さえ能登は優や土までも――俗謡の....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ある。爾来四十余年といえばかなりに長い月日ではあるが、その間の推移を考えると実に
今昔の感に堪えない。「泉三郎」は明治三十九年の春、先代の片岡市蔵――その頃は十蔵....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
とになった。こないだ、震災後再築された市村の家の前を計らず久しぶりで通って、私は
今昔の感に堪えなかった。 明舟町は誠に静かなところである。琴平様の縁日の時は、....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
かの本に三代将軍家光は水泳を習いに日本橋へ出かけたということを発見し、滑稽に近い
今昔の感を催さない訳には行かなかった。しかし僕等の大川へ水泳を習いに行ったという....