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今歳
「今歳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
今歳の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命論者」より 著者:国木田独歩
もはや》見慣れて居るから強《しい》て気にもかゝりませんでした。 処《ところ》が
今歳《ことし》の五月です、僕は何時《いつも》よりか二時間も早く事務所を退《ひい》....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
五枚ほど書いたが、最後に毎日つける日記帳を出して、ペンで書き出した。 三十一日。
今歳もまた暮れ行く。 思ひに思ひ乱れてこの三十四年も暮れ行かんとす。 思ふまじと....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
、危《あやうき》に慣れて見れば苦にもならず宛《あて》に成らぬ事を宛にして、文三は
今歳の暮にはお袋を引取ッて、チト老楽《おいらく》をさせずばなるまい、国へ帰えると....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
郷にもゆかりは無いが、政宗の為に虚談想像談で有って欲しい。政宗こそ却《かえ》って
今歳《ことし》天正の十八年四月の六日に米沢城に於て危うく毒を飼わりょうとしたので....
「暮の街」より 著者:宮本百合子
京した写真も目にのこっている。 これらの写真にのぼされている女の生活の姿は、昨
今歳暮気分に漲って、クリスマスのおくりものや、初春の晴着の並べられている街頭の装....
「上野」より 著者:永井荷風
埋立てられて競馬場となった。一説に明治十八年とも云う。中根淑の香亭雅談を見るに「
今歳ノ春都下ノ貴紳相議シテ湖ヲ環ツテ闘馬ノ場ヲ作ル。工ヲ発シ混沌ヲ鑿ル。而シテ旧....
「宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
まあ、そんなに云うものではありませんよ」と云って、苦笑をしながら出て往きました。
今歳の正月、長者が宇賀の老爺を伴れて、国司の館に往って四五日|逗留している留守に....