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今般
「今般〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
今般の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
の端《はし》の末座まで行って、慇懃《いんぎん》に一同に挨拶《あいさつ》をした上、
今般は一身上の都合で九州へ参る事になりましたについて、諸先生方が小生のためにこの....
「乱世」より 著者:菊池寛
、同夜左のごとき、一書を尾州藩へ送って、朝廷へ帰順の取成しを、嘆願したのである。
今般大阪表の始末|柄、在所表へ相聞え、深奉恐入候に付き上下一同謹慎|罷在候。抑も....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
のである。二月十九日、大山県令から西郷の書を城中に致した。その文に曰く、 拙者儀
今般政府へ尋問の廉有之、明後十七日県下|登程、陸軍少将桐野利秋、篠原国幹及び旧兵....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
曾谷中三十三か村の庄屋あてに御隠居の直書になる依頼状を送ってよこした。それには、
今般長州征伐の件で格別の台命をこうむり病中を押して上京することになった、その上で....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
督の語にも、『格別の勝利を得候|戦より、つまらぬ無事の方よろし』と御座候。 ――
今般、大統領より私差し越し候は、御国に対し懇切の心より起こり候儀にて、隔意ある事....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
従来木曾谷山地の処置については享保年度からの名古屋一藩かぎりの御制度であるから、
今般の御改革で郡県の政治を行なわれるについては本県の管下も他郷一般の処置を下し置....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
けごんしゅう》の大徳|良弁《ろうべん》僧正の幼少時代に於て現出された――それは、
今般、ここらでお馴染《なじみ》になっている猛禽と同様、鷲《わし》のためにさらわれ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、他の難儀を顧みず、非道にて所持の金銭並に開港以来貪り取る口銭広大の金高につき、
今般残らず下賤困窮人共に合力《ごうりき》の為配当つかはし申すべし、若し慾情に迷ひ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
抔と申触《まうしふら》し在々農民を党類に引入候類も有之哉《これあるや》に相聞き、
今般御上洛|被仰出折柄難捨置《おほせいださるるをりからすておきがたく》、依之|已....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
氏の「俳諧文学」にその「俳味」に載りしものと共に終結までを連載された所のもので、
今般それを一冊子として岡村書店より発行せらるることとなったのである。 二 誌の毎....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
これに控えおります拙《せつ》の姪儀、いやはや奇妙不可思議の御縁により、計らずも、
今般、岡田小藤次利武殿の御見出しにあずかり奉り――」
「南玉――いや、良庵さん、....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
預申金子之件 一金三千両也 但通用金 右者其御山御霊屋御年番御用御年金之内
今般酒井左衛門尉就公務要用預被申候処実証也返済之儀者来辰三月三十日限り元金百両に....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
(封書) 拝啓 この手紙持参の人は宮沢|※一郎とて俳道執心のものに有之よし。
今般四年がかりにて俳諧辞書編輯を了え大倉書店より出版につき大兄の序文もしくは校閲....
「迷信解」より 著者:井上円了
今般文部省にて編纂せられたる『国定小学修身書』を一読するに、その中に迷信の課題あ....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
十一年一月三十一日の絵葉書は、上の方に「石見国府址伊甘の池」の写真の下に、「拝啓
今般は御高著いただきいつも乍ら御同情感謝にたへませぬ 高級小説になると見さくる高....