»
介抱
「介抱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
介抱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
て申すまでもございますまい。もしもあの時御弟子たちが、先を争いながら進みよって、
介抱しなかったと致しましたら、恐らく満足には元の廊へも帰られなかった事でございま....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
えにやった。蘭袋はその日も酒気を帯びて、早速彼の病床を見舞った。「先生、永々の御
介抱、甚太夫|辱《かたじけな》く存じ申す。」――彼は蘭袋の顔を見ると、床《とこ》....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
すぐに寝入ってしまったとか云う事です。ところがかれこれ一時間ばかりすると、茂作の
介抱をしていた年輩の女中が、そっと次の間の襖《ふすま》を開けて、「御嬢様ちょいと....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
。が、今度はもう間に合わない。前には正気を失っている所を、日本の看護卒が見つけて
介抱してやった。今は喧嘩の相手が、そこをつけこんで打《ぶ》ったり蹴ったりする。そ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
うぶ》で囲んで、五人の御坊主を附き添わせた上に、大広間詰の諸大名が、代る代る来て
介抱《かいほう》した。中でも松平|兵部少輔《ひょうぶしょうゆう》は、ここへ舁《か....
「或る女」より 著者:有島武郎
シーツを震わした。
木村はあたふたしながら、今までの言葉などはそっちのけにして
介抱にかかった。
二一
絵島丸はシヤトルに着いてから十二日目に纜《ともづな....
「或る女」より 著者:有島武郎
の客車には外務省の夜会に行くらしい三人の外国人が銘々、デコルテーを着飾った婦人を
介抱して乗っているだけだった。いつものとおりその人たちは不思議に人をひきつける葉....
「星座」より 著者:有島武郎
くなってしまった。それだけのことだった。
三隅さんのお袋とおぬいさんとが親切に
介抱してくれるので、婆やは倒れもせずに改札口を出たが、きゅうに張りつめていた気が....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
それでただ一目、ただ一目、貴女、夫人の顔が見たいと云います。」 「ええ、」 「御
介抱にも及びません、手を取って頂くにも及びません、言をお交わし下さるにも及びませ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
た所を歩み離れてめいめいの持ち場につく。お内儀さんたちは右に左に夫や兄や情人やを
介抱して駆け歩く。今まで陶酔したようにたわいもなく波に揺られていた船の艫には漁夫....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
った。 侍女四 ほんに、おつかい帰りの姉さんが、とりこを抱取って下すった。 公子
介抱してやれ。お前たちは出迎え。 侍女三人ずつ、一方は闥のうちへ。一方は廻廊に退....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
ばかり、静としていて辛うじて起った。――もっともその折は同伴があって、力をつけ、
介抱した。手を取って助けるのに、縋って這うばかりにして、辛うじて頂上へ辿ることが....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
が重い枕に就いて、起居も不自由になったと聞いた時に、第一に馳せつけて、なにくれと
介抱に手をつくしてくれましたのは矢張り鎌倉の両親でございました。『斯うかけ離れて....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
職中たまたま疱瘡が流行して、死者続出の有様であったが、モーゼスは敢然として病者の
介抱救護に当り、一身にして、牧師と、医者と、埋葬夫とを兼ぬる有様であった。その勇....
「活人形」より 著者:泉鏡花
てくるる者のあり。眼も眩み夢中にてただ一呼吸に呑干しつ、やや人心地になりたれば、
介抱せし人を見るに、別人ならぬ悪僕なり。はっと思うに毒や利きけむ、心身たちまち悩....