仏具[語句情報] »
仏具
「仏具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仏具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
起った。そこで洛中《らくちゅう》のさびれ方は一通りではない。旧記によると、仏像や
仏具を打砕いて、その丹《に》がついたり、金銀の箔《はく》がついたりした木を、路ば....
「競馬」より 著者:織田作之助
だな》はそれと知らずにつけられたのだが、実は寺田の生家は代々|堀川《ほりかわ》の
仏具屋で、寺田の嫁《よめ》も商売柄《しょうばいがら》僧侶《そうりょ》の娘《むすめ....
「新生」より 著者:島崎藤村
《いはい》が燈明の光に映るのを見た。遠い旅に行く出発の前夜まで無かった古い位牌や
仏具なぞは、祖母さん達の郷里から携えて来たものと知れた。嫂や節子は勝手の方から通....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、狭いながらも正面には型のごとくに須弥壇《しゅみだん》が設けられて、ひと通りの
仏具は整っていた。しかもそこらは埃《ほこり》だらけで、大きい鼠が人の足音におどろ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ると、かれは賽銭箱の錠をこじあけて賽銭をぬすみ出したのである。そればかりでなく、
仏具のなかでも金目になりそうな物を手あたり次第にぬすみ取り、風呂敷につつんで背負....
「死体蝋燭」より 著者:小酒井不木
いかめしく照し出された。和尚が念仏を唱えて、しばらくその前に立ちどまると、金色の
仏具は、思い思いに揺れる灯かげを反射した。香炉、燈明皿、燭台、花瓶、木刻金色の蓮....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
んと言ふ。住持先づ諭し見るべしとて、厳しく戒めたるままにて捨て置きぬ。又あるとき
仏具を取出し売りたるに、いよいよ禍ひに及び、わが身にもかからん間、彼のものに給は....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
しそうな虫くい棚の上に、さっきから古木魚が一つあった。音も、形も馴染のものだが、
仏具だから、俗家の小県は幼いいたずら時にもまだ持って見たことがない。手頃なのは大....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
他の古墳でも見られる種類のものでした。驚くべきことには、そのほかに多くの美術的な
仏具が現れました。古来、古墳は仏教渡来以前のものと考えられていたのです。出土品に....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
その筋へ上げられました。で、いろいろなものがはき出され、往来へ金襴の袈裟、種々の
仏具などが棄ててあったのを見ました。....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
病を加護する神さまには違いない。だが、この寺内の淡島堂は神仏混交の遺物であって、
仏具を飾って僧侶がお勤めをしていたから、椿岳もまた頭を剃円めて法体し、本然と名を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
がそれほど功をなさなかったという。同尊者はただに人を送るのみならず経文及び仏像、
仏具等をインドの方へ送られて仏教を布くの材料に供せられた。それらの点から考えても....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
類あり。 木像 三十種 金像 三種 陶像 三種 画像 三種 その他仏器・
仏具・経文 西洋には近年大いに東洋学を研究すること流行し、これに関する書類、諸....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
小なり。博物室内に、南米より採出せる古骨遺物のみるべきものあり。また、日本の仏像
仏具を所蔵せる一室あり。学生中に女子半数を占むるも珍しく感ぜり。これ、中等教育の....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
感じを起させ、道に入れなければならない時代になって来ると立派な寺院を造り、立派な
仏具を用いて説法の助けにしました。弘法大師なぞは工芸美術の学校を建てて大いに芸術....