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仏典
「仏典〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仏典の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
が十万年もあとの、洪積層から出た理由も分ります。要するにそこは、人獣ともに害さぬ
仏典どおりの世界でしょう。それこそ、つらい現実からのがれる倔強《くっきょう》な場....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ではディオニソスとアポロの名で、又欧洲の思潮ではヘブライズムとヘレニズムの名で、
仏典では色相と空相の名で、或は唯物唯心、或は個人社会、或は主義趣味、……凡て世に....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
その次の像法の最初の五百年は読誦多聞の時代であります。教学の時代であります。
仏典を研究し仏教の理論を研究して安心を得ようとしたのであります。瞑想の国インドか....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ように。禅門の徒の先験的|洞察に対しては言語はただ思想の妨害となるものであった。
仏典のあらん限りの力をもってしてもただ個人的思索の注釈に過ぎないのである。禅門の....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
く見受けられます。 氏は毎朝、六時に起きて、家族と共に朝飯前に、静座して聖書と
仏典の研究を交る交るいたして居ります。 氏は、キリスト教も仏教も、極度の真理は....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
いというので、長歌の実事を詠んだのに対して、この方は綜括的に詠んだ。そして憶良は
仏典にも明るかったから、自然にその影響がこの歌にも出たものであろう。「なにせむに....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
められた。神経を痛める細字の書は悉く取りかたづけられて、読書人の日々の課業として
仏典が択ばれた。かれは少年時より仏教については関心を持っていた。その志を今果そう....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
た。一しょに暮しているうちに、ジミーは二世の貿易商だといっていましたが、本名は新
仏典儀といゝ、広島に父母もあることがわかってきました。でも、ジミーはお金を沢山も....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
であるという事を会得して頂くならば私の至幸とするところである。 尚、百喩経は、
仏典の比喩経のなかの愚人(仏教語のいわゆる決定性)の喩えばかりを集めた条項からそ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ところでこのごろ原書はインドにはほとんどないらしい。もっともセイロンには小乗の
仏典はあるけれどもそれはもちろん我々にとって余り必要のものでない。最も必要なのは....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ほかドイツ地方の発行にかかるもの 三部 なり。そのほか各国にて他国発行の
仏典をその国語に訳したるものあれども、右の表中にはこれを除く。これまた、仏教研究....
「西航日録」より 著者:井上円了
更向泥巴求古本、神山宗教見新開。 (禅僧は新たに道をひらいて西蔵をたずね、白馬は
仏典を背負いてふたたび来たる。阿耨達池に三たび宿住し、金剛宝土に四年にして帰る。....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
熱心に読み入った。 まだ、この書を読まない人の為にちょっと解説すると、この書は
仏典や禅書から、いわゆる悟りの為になることや修業者の策励になることが、抜萃してあ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
そういえばそうに違いないさ。それで百発百中だから驚くさ。その先生は観相もやるし、
仏典にも通じている、易学なぞは大家だというんだがね。人体を宇宙と観ずるという漢法....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
ぶ様になった時代であったのである。そして触穢禁忌の思想の盛んなこの時代に於いて、
仏典に通じ漢籍に明るく、おそらくは僧侶であったかと思われるこの「塵袋」の著者が、....