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仏印
「仏印〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仏印の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「骨董」より 著者:幸田露伴
ない位だ。また金持はとかくに金が余って気の毒な運命に囚えられてるものだから、六朝
仏印度仏ぐらいでは済度されない故、夏殷周の頃の大古物、妲己の金盥に狐の毛が三本着....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
集』に見ゆと記す。溜り水を瀦というも豕が汚水を好むからだろう。蘇東坡《そとうば》
仏印と飲んで一令を行うを要す。一庭に四物あり、あるいは潔《きよ》くあるいはきたな....
「信義について」より 著者:宮本百合子
を見た。そのときは、上下とも白い洋服で瀟洒たる紳士であった。仏語に堪能で、海軍の
仏印侵略のために、有用な協力をしているというような地位もそのとき知ったように思う....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
までに。『日本・支那・西洋』後藤末雄。『印度支那と日本との関係』金永鍵(この人は
仏印の河内《ハノイ》、仏国東洋学院同本部の図書主任)。『支那家族研究』牧野巽 生....
「白蛾」より 著者:豊島与志雄
。 会社の方には殆んど仕事らしいものもなく、出勤時間も謂わば自由でした。戦時中
仏印に新らしく設けられた商事会社の、本社とは名ばかりの東京の事務所でありまして、....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
変っていた。彼の兵隊生活は捕虜時代も数えて八年にわたり、ソ満国境から北支、南支、
仏印、フィリッピン、ビルマ、戦争らしい戦争はビルマだけ、こゝではひどい敗戦で逃げ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
て足掛け五年、大陸の南北を引きまわされてつぶさに「兵隊」の苦労を味い、最後に北部
仏印で負傷をして病院にはいつた。 終戦のことはその病院のベットの上で聞いたのだ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
時代に二度、華中ではたしか九江から一度、マレイ作戦に加つてからはずつと音信不通、
仏印に落ちつくと、暇があり余るほどあつたのに、やつと二度、それも所属部隊名を略し....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
が近づいているのかも知れない。 現に、世界大戦は行われていないけれども、朝鮮や
仏印では小戦が行われている。 そして、朝鮮や
仏印にとっては、小戦も大戦も変りな....
「野萩」より 著者:久生十蘭
なさらないでしょう……ね、驚かないでちょうだい。伊作、通訳になって、いまの船で、
仏印へ発ったんですってよ。芦田とかいう参謀が、電話でしらせてよこしたの。引揚船が....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
く水墨画の美を挙げる。外国人が最も心をひかれるのも水墨画であるという。現にさき頃
仏印地方に日本画の展覧会を開いた時も最も好評を博したのは水墨画であったという事で....
「秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
仏印問題、蘭印問題がわが国の関心事となり、近衛内閣はそれについて、満支、南洋をつ....
「三国志」より 著者:吉川英治
戦火の燎原と化せしめ、その広汎な陣炎は、北は蒙疆の遠くを侵し、南は今日の雲南から
仏印地方(インドシナ半島)にまでわたるという黄土大陸全体の大旋風期であった。大乱....