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「仏手柑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仏手柑の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
み》の鳥籠《とりかご》らしいものを眺《なが》めて、その恰好《かっこう》がちょうど仏手柑《ぶしゅかん》のごとく不規則に歪《ゆが》んでいるのに一種|滑稽《こっけい》....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
引っ込んだ、常念山塊には、雲が鮨でも圧すように、平ったく冠さって、その隙間から、仏手柑のような御光が、黄色く焦げるようにさしている、路端に御嶽大権現だの、何々霊....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
へ赤壁の間を上っていってる、急な白い大理石の石段。杏子《あんず》色やシトロン色や仏手柑《ぶつしゅかん》色などさまざまの色で、橄欖樹《オリーヴ》の間に輝いてるそれ....
朱欒の花のさく頃」より 著者:杉田久女
、蘭など沢山植えてあったが、私のまっ先に思い出すのは父が一番大切にしていた一株の仏手柑である。指をもつらした様な面白い形の仏手柑はもいで籠に盛られて父の紫檀の机....
梟啼く」より 著者:杉田久女
の草原には草の穂が赤く垂れ、屋根のひくい土人の家の傍には背高く黍が色づき、文旦や仏手柑や竜眼肉が町にでるころは、ここに始めての淋しい秋が来た。毎夜、城外の土人村....
犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
つが現れて来たと思って、すくなからず萎縮していると、犂の先生は、いやに指の長い、仏手柑《ぶしゅかん》のような、黄ばんだ瘠せた手を差しのべながら、海洞《ほらあな》....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
垂《おだれ》と竹の雨樋が取付けてあり、広い庭に巴旦杏《はたんきょう》やジャボン、仏手柑《ぶしゅかん》などの異木が植えられ、袖垣《そでがき》の傍には茉莉花《まつり....