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仕出す
「仕出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
馬をひいた津軽男も、林檎|喰い/\歩いて居る。代官町の大一と云う店で、東京に二箱
仕出す。奥深い店は、林檎と、箱と、巨鋸屑と、荷造りする男女で一ぱいであった。
....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
て来て林田の最後の、しかしながら最大の目的たる駿三が死んだ。さあこうなれば彼何を
仕出すか判らない。では一体僕はどうすればよいか。――差し当り、あらゆる策を講じて....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
まってる――あいつ、恐ろしく調子に乗る質の子供だから、黙っておくとこれからも何を
仕出すか知れやしない。とにかく、この靴の水を棄てて、それからミセスを呼んで一つ皮....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
働らき出す――実際古くさい大店《おおみせ》の、よどんだ中に、キビキビとそんなのが
仕出すと、小気味がよいが、近隣の空気はどことなく変って、けいはくになってくる――....
「農村」より 著者:宮本百合子
茶にさす湯が冷《ひや》っこくなっても菊太はやめ様としない。 到々祖母は根まけが
仕出す。 「お前のまけて呉れまけて呉れには、ほんとうにいやになる。いつになった....
「追憶」より 著者:宮本百合子
て追いやられたり表座敷へ行って叱られたりして居るうちに、門の方にガヤガヤと人声が
仕出すと、奥から出て来た母は其処いらをうろうろして居た私に、 「其処へ入ってお....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
人は元来武士なれば町人百姓の業もならず、渡世すべき様なければ、果ては様々の悪事を
仕出すものなり、これを生かす法は、その浪人仕官の頃百石取り以上なれば、たとい幾千....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
速、先生の御高説をちと伺いたし、と新聞屋の悪い癖で無暗に「人を食物にする」会話を
仕出す。ところが大哲学者もとより御人好の質なれば得意になッて鼻をクンクンいわせな....
「こがらし」より 著者:岩本素白
肉から血のにじみ出た基督、それは異教徒の子供には気味の悪い絵であった。こがらしを
仕出す悪童達も、今日は誰もそれに随いて行って見ようとする者がなかった。 私は其....