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「仕官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
に放れた苦しみが、この頃ようやく身にしみてきましたから、何かしらやりたいのです。仕官も思い通りにならないとすると、局面打開という意味で、何かやり出すにきまってい....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
郎の優しさに、涙ぐんでいた。 「今度、御上京の目的は、何か修業のためか、それとも仕官でもしたいためか……」と、新一郎がきいた。 万之助は、しばらくの間、黙って....
仇討三態」より 著者:菊池寛
で三十石や、五十石はすぐじゃ!」 嘉平次は、鷹揚に笑った。 「こう年が寄ると、仕官の望みなぞは、毛頭ないわ。御身たちにこうして昔話などするのが、何よりの楽しみ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
その子細をたずねると、彼女は答えた。 「わたくしは姓を莫と申しまして、父はむかし仕官の身でござりました。昨夜|劫盗に逢いましたが、そのうちの二人は僧で、わたくし....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
ったのか、佐助に呼びかけて、あたら幻妙の腕を持ちながら、山中に埋れるのは惜しいと仕官を口説くと元来自惚れの尠くない佐助は脆かった。 やがて、幸村より猿飛の姓を....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
浪……。逃げて逃げて逃げ廻わった。俺は柔弱、しかも無学、取柄といえば美貌ばかり、仕官することは出来なかった。だがそのうち路金が尽きた。仕官しなければならなかった....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
夢に火を吹く 張易という人が洛陽にいた時に、劉なにがしと懇意になりました。劉は仕官もせずに暮らしている男でしたが、すこぶる奇術を善くするのでした。 ある時、....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ある。 そこで、※も馬をくだって祷った。 「わたしは万里の遠方から来て、ここに仕官の身の上である。もし私に天禄があるならば、死ぬことはあるまい。天禄がなければ....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
屋敷の主人、三蔵琢磨にございます。本年取って三十五歳、自分は侍ではございますが、仕官もいたさず浪人者で、それに性来書籍が好きで、終日終夜|紙魚のように、文字ばか....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
。そこでだ」といって来て総髪の武士、例の酸性の笑い方をしたが「いろいろの武士ども仕官したがっているなあ。そこで其奴も……その乞食も、仕官亡者と目星をつけても、大....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
世すべき様なければ、果ては様々の悪事を仕出すものなり、これを生かす法は、その浪人仕官の頃百石取り以上なれば、たとい幾千石に至るとも、地方にて知行五十石ずつ下され....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
情、あれは悉皆出鱈目じゃ。さて拙者はここを立ち退き船山城へ伺候致し須々木豊前殿へ仕官する所存、苦情があらば遠慮なく船山城の方へ申し越されい。永居は惶れハイ左様な....
荘子」より 著者:岡本かの子
張り合いもなかった。そこで 「道は却って道無きを道とす、かも知れないよ。つまり、仕官も学問も自分の本当の宝になるものじゃ無くて、詰らないからなあ」 そして荘子....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
けば腰弁でも一廉の身分があるように思っていたから、両親初め周囲のものは皆二葉亭の仕官を希望していた。が、二葉亭は決然袂を揮って退学した余勇がなお勃々としていた処....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
を紛らせるにいたった。数百人になる一支隊が、戦場で臆病を示したとき、彼はすべての仕官を放逐、または投獄し、一副官を死刑に処したうえ、下士兵の十分の一を殺した。彼....