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「仕度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
泉孤松《こいずみこしょう》は「伝吉の沈勇、極まれり矣《い》」と嘆じている。 身仕度《みじたく》を整えた伝吉は長脇差《ながわきざし》を引き抜いた後《のち》、がら....
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
、もう御心配には及びません。さあ、早く、御父様《おとうさま》の所へ御帰りになる御仕度をなすって下さいまし。」 こう髪長彦が云いますと、三匹の犬も御姫様の裾や袖....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
う、何とも云いようのない心もちで、思わず総身がわななきました。すると甥は早くも身仕度を整えたものと見えて、太刀の目釘を叮嚀に潤《しめ》しますと、まるで私には目も....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
た二人の若党が、漁師たちを急がせて、舟を仕立てているのに遇《あ》った。やがて舟の仕度が出来たと見えて、駕籠《かご》の中の侍が外へ出た。侍はすぐに編笠をかぶったが....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
落《じだらく》な立て膝をしたなり、いつもただぼんやりと、せわしなそうな牧野の帰り仕度へ、懶《ものう》い流し眼を送っていた。 「おい、羽織をとってくれ。」 牧野....
魔術」より 著者:芥川竜之介
椅子から立上ると、 「御婆サン。御婆サン。今夜ハ御客様ガ御泊リニナルカラ、寝床ノ仕度ヲシテ置イテオクレ。」 私は胸を躍らしながら、葉巻の灰をはたくのも忘れて、....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
しゃ》の手紙をひろげたなり、神山と入れ違いに来た女中の美津《みつ》と、茶を入れる仕度に忙《いそが》しかった。 「あら、だって電話じゃ、昨日《きのう》より大変好さ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
うった》うべく、床の上にひれ伏してしまった。 「おれは腹が減っているのだ。食事の仕度をしれい。」 彼は捉《とら》えていた手を緩《ゆる》めて、猿のような老婆をも....
手紙」より 著者:芥川竜之介
のを待ち合せた上、(それは多分僕の帰るのよりも一週間ばかり遅れるでしょう。)帰り仕度《したく》をするとか云うことです。僕はK君と二人だけになった時に幾分か寛《く....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
の方へ曲る途中、看板に藪《やぶ》とある、小綺麗な蕎麦屋《そばや》を一軒見つけて、仕度|旁々《かたがた》はいったそうです。もっとも今日は謹んで、酒は一滴も口にせず....
百合」より 著者:芥川竜之介
の》の埃《ほこり》を払ったり、古い麦藁帽《むぎわらぼう》を探し出したり、畑へ出る仕度《したく》を急ぎ始めた。が、良平はそう云う中にも肉桂《にっけい》の皮を噛《か....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
それが出来なかった。彼れはまた馬を牽《ひ》いて小屋に帰った。 その翌日彼れは身仕度をして函館《はこだて》に出懸けた。彼れは場主と一喧嘩《ひとけんか》して笠井の....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
はいずる 五色温泉より高湯へ 十二月三十日 高倉山へ行くつもりで仕度をしていると、ウインクレル氏から高湯へ行こうといってきた。天気さえ好くば二泊....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
う言われた時に、私は何やら少し心細く感じましたが、それでもすぐに気を取り直して旅仕度を整えました。私のその時の旅姿でございますか……。それは現世の旅姿そのまま、....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
した。 「見ろ、この子は何んていい顔してるんだんべいな!」 と太郎右衛門は、朝の仕度にかかっている、お神さんを呼んで、子供の顔を見せました。 「ほんとね、いい顔....