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仕掛
「仕掛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕掛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔術」より 著者:芥川竜之介
は徐《おもむろ》に立ち上って、
「よく見ていてくれ給えよ。僕の使う魔術には、種も
仕掛《しかけ》もないのだから。」
私はこう言いながら、両手のカフスをまくり上げ....
「或る女」より 著者:有島武郎
な木戸を作って、その花園の母屋《おもや》からずっと離れた小逕《こみち》に通いうる
仕掛けをしたりした。二人は時々その木戸をぬけて目立たないように、広々とした苔香園....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、お妙さんを嫁に欲いと言うんですか。」 「まあ……そうよ。」 「そう、それでは色
仕掛になすったんだね。」 三十七 「怒ったの、貴下、怒っちゃ厭よ、....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
は、お目の前におきましてこと/″\く験めます。』 といふ。勿論、しん粉になんの
仕掛があるわけではないが一応はかういつて験めて見せる。 『さて只今より、これなる....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
には、その前に一度微塵に粉砕されなければならなかった。その目的のために特別な洞窟
仕掛の粉磨水車が造られ、これは寒冷の泉から来る水の力で運転され、その水は一つの溝....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
るという興行物がありました。また戊辰戦争の後には、世の中が惨忍な事を好んだから、
仕掛物と称した怪談見世物が大流行で、小屋の内へ入ると薄暗くしてあって、人が俯向い....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
もないものが、銀河には映るまい。星も隠れた、真暗、」 と仰向けに、空を視る、と
仕掛けがあったか、頭の上のその板塀|越、幕の内か潜らして、両方を竹で張った、真黒....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
曲げて、 「汽車が出ないと向うへは渡られませんよ。」 「成程。線路を突切って行く
仕掛けなんです。」 やがてむらむらと立昇る白い煙が、妙に透通って、颯と屋根へ掛....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
で飾ったな。皆極彩色だね。中にあの三|間間口一杯の布袋が小山のような腹を据えて、
仕掛けだろう、福相な柔和な目も、人形が大きいからこの皿ぐらいあるのを、ぱくりと遣....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に、肉体を棄ててこちらの世界へ引越したものになりますと、殆んどすべての仕事はこの
仕掛のみによりて行われるのでございます。ナニ人間の世界にも近頃電話だの、ラヂオだ....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
、ひょろひょろ毛から突出して、背筋を中反りに蜘蛛のような手とともに、ぶらりと下る
仕掛けである。 「可厭な、あいかわらずね……」 お桂さんが引返そうとした時、歩....
「銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
それらの景色が順次正面へ現れて来ます。そうするとその前の方へ少し離れた所に燈火の
仕掛があってこれがその絵に依って種々な色の光を投げかけるようになっています。例え....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
くに筋や見た眼が同一に陥りやすくて面白味がない。けれども探偵物となるとさすがに大
仕掛で特色を持っている。しかしこれらの探偵物は、ただほんのその場限りの興味のもの....
「火星の芝居」より 著者:石川啄木
残らず見物しなけやならん憲法があるのだから、それはそれは非常な大入だよ、そんな大
仕掛な芝居だから、準備にばかりも十カ月かかるそうだ』 『お産をすると同じだね』 ....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
を射て、まぶしさ堪えがたかりしも、川風そよそよと衣袂を吹き、また汗を拭う要無し。
仕掛、座蒲団などを舳の間に持ち往きて、座を定め、水色を見ながら、錐打ち鈴刺す快心....