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仕様もない
「仕様もない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕様もないの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
軽輩の若党らにしては、懐中《ふところ》が重過ぎると思われたのですが、ほかに詮議の
仕様もないので、先ずそのままに済みました。 この噂を聴いて、金右衛門の一行もお....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
行って自害したものらしく思われた。 下手人も倶《とも》に亡びた以上、別に詮議の
仕様もないのであるが、実雅は武人で宇治の左大臣頼長に愛せられていた。兼輔はむしろ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
すが、どうもはっきりした事は判らないようです」 これだけ聞けば、その上に詮議の
仕様もないように思われたが、ともかくも藤助の家の様子を一応は見とどけて帰ろうと思....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
であるが、やはり其の居どころを知らないとヘンリーは云った。 もうこの上に探索の
仕様もないので、半七はヘンリーに別れてここを出た。出るとき庭を一巡すると、アグネ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たんでしょう。 乱心のために亭主を殺して自殺したということになれば、別に詮議の
仕様もないわけです。それでもお節の死骸が見付からないうちは、詮議の手のゆるまない....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が他殺でなく、幽霊を見て恐怖のあまりに心臓を破って死んだというのでは、別に詮議の
仕様もないので、事件は手軽に片付けられた。 さてその女の身許であるが、それも案....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
どいて嬉しゅうございます。」 そう言われてみると、夫もその上に踏み込んで詮議の
仕様もない。唯わが妻のまごころを感謝するほかはないので、結局その場はうやむやに済....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
は二十二歳の大原右之助で、二十歳の福井文吾が最後に廻された。年の順とあれば議論の
仕様もないので三人もおとなしく承知した。 いよいよ準備が出来たので、将軍吉宗は....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
も女の髪の毛がからんでいたかどうかは、伊平は聞き洩らした。 もうこの上に詮議の
仕様もないので、八太郎はその西瓜を細かく切り刻んで、裏手の芥溜に捨てさせた。あく....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
郎はひと月ほど前から家を出て、それぎり帰って来ないと文字友はいう。その上に詮議の
仕様もないので捕り方は舌打ちしながら引揚げた。 ここまで話して来て、梶田さんは....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
た。 しかもその男も女もすでにどこへか立去ってしまったというのでは、別に詮議の
仕様もないので、自身番でもそのままに捨てて置いた。 四 こんにちと違....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
てこの失態を演じたとあっては、組頭からどんなに叱られるか判らない。さりとて今さら
仕様もないので、彼は市五郎の看護を他の人びとにたのんで、自分だけはひとまず城内へ....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
が忌になったので、いっそ内地へ帰って仕舞おうかとも思ったんですが、帰ったところで
仕様もないので、まあ当分はやっぱりここで働くことにしたんです。なんの為に働くのか....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
しろを向けて、兼好は再び鍋の粟をざらざらと洗い始めた。若い侍はもうこの上に詮議の
仕様もないのと、二つには相手の無愛想に気色を悪くしたらしい。そのまま黙って行きか....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
拠の材料も揃い、証人もあらわれて、それでも相手が強情を張っているかぎりは、ほかに
仕様もないのである。 わが国にかぎらず、どこの国でも昔は非常に惨酷な責道具を用....