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仕直し
「仕直し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕直しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
に平凡過ぎて気が進まなくなったのです。私は停車場《ステーション》で兄さんに相談の
仕直しをやりました。私は行程を逆にして、まず沼津から修善寺《しゅぜんじ》へ出て、....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
も無きにしもあらずだ。
第二十一回 時計の音盆
お浦は全く秀子に対し戦争の
仕直しに遣って来たのに違い無い、前の戦争は秀子を虎の顋に推し附け充分の勝利と云う....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らいに多寡をくくっていた彼等は、今更のように途方にくれた。 そこで三人は相談を
仕直して、更にもう一人の味方をこしらえることにした。それは彼《か》の備前屋の番頭....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
し、この年になって彼は地球の大きさに関する新しい材料を得たのでこれを使って計算を
仕直し、そうして望み通りの結果を得た。当時この発見が現われるべき時機が熟し切って....
「妖術」より 著者:泉鏡花
りでない。 煙草ももう吸い飽きて、拱いてもだらしなく、ぐったりと解ける腕組みを
仕直し仕直し、がっくりと仰向いて、唇をペろぺろと舌で嘗める親仁も、蹲んだり立った....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
た仙十郎は、この二人の話を引き取って、 「おれも――そうだなあ――もう一度祝言の
仕直しでもやりたくなった。」 と笑わせた。 山家にはめずらしい冬で、一度は八....
「オンチ」より 著者:夢野久作
らしく、夕方になって、現場を見ていた三人の職工が今一度呼出されて、念入りな訊問の
仕直しを喰ったが、それでも三人の答えは前の時とチットも変らないばかりでなく、ピッ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
何卒もう一ぺん、神尾の殿様へ御奉公にお出し下さいまし、そうして一生懸命に御奉公を
仕直して、お師匠様の御恩報じを致したいと存じまする」 「なるほど」 お絹は本気....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を思いきり打ちのめして、さすがに驚いてハネ返ったところを、手早く棺の蓋《ふた》を
仕直して、しっかりと押え、そうして、早くもその手近にあった手頃の石――手頃の石と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろうと怒った時に、 「あっ!」 今度は主膳が全く圧倒されてしまったので、仕置を
仕直してやろうと思っている当の小娘から先手を打たれてしまったのは、返す返すも意外....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
謬でも発見せられたものか、女房奉書を賜わった翌々日、また実隆に仰せて今一度校合の
仕直しをして進上するようにと宗祇に命ぜられた。そこで宗祇はさらに宗坡とともに校合....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
た時には、判らなかったが、すぐ眼の前で、他人の撃たれるのを見ると、すぐ (準備を
仕直して、もう一戦だ。このままでは戦えぬ) と思った。口惜しさと、焦燥と、憤怒....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
った。 「ちょっとまた、支度しますから……」と、云って、奥へ引き返すと、お化粧を
仕直して、帯をしめ直したらしく、十分近くも皆を待たせてから出て来た。 自動車に....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
をひいて配達するという下働きにも心から甘んじて従事する決心を持ち、根底から修養を
仕直しするの覚悟があるならば、その人は必ず他日成功するに相違ないのである。この覚....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
分ります。地面は浅草|茅町の大隅という人のものであった。師匠の手に渡ると、造作を
仕直し充分に手入れを致しましたが、これらの費用一切を精算して七百円で上がりました....