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「仕舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

仕舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
うやら、はははは。」 六十一 「そこでお前さん、何だって、世帯をお仕舞えなさるんだか、金銭ずくなら、こちとらが無尽をしたって、此家の御夫婦に夜遁げ....
クララの出家」より 著者:有島武郎
コルソに集って売買に忙がしかった村の人々の声高な騒ぎも聞こえず、軒なみの店ももう仕舞って寝しずまったらしい。女猫を慕う男猫の思い入ったような啼声が時折り聞こえる....
朱日記」より 著者:泉鏡花
。) と云う。――姉さんが来て、今日は火が燃える、大火事があって危ないから、早仕舞にしてお帰りなさい。先生にそうお願いして、と言いますから……家へ帰らして下さ....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
様に小さく濃く、それを見てすらぎらぎらと眼が痛む程の暑さであった。 私は弁当を仕舞ってから、荷船オデッサ丸の舷にぴったりと繋ってある大運搬船の舷に、一人の仲間....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
わたり読み取ったのは、唯今の塀下ではない、ここでの事である。合せて五番。中に能の仕舞もまじって、序からざっと覚えてはいるが――狸の口上らしくなるから一々は記すま....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
、そのままの流灌頂。で、お宗旨|違の神社の境内、額の古びた木の鳥居の傍に、裕福な仕舞家の土蔵の羽目板を背後にして、秋の祭礼に、日南に店を出している。 売るので....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
富めりしなりとぞ。人数は少なくて、姉上と、その父と、母と、下婢とのみ、もの静なる仕舞家なりき。 財産持てりというには似で、継母なる人の扮装の粗末さよ。前垂も下....
露肆」より 著者:泉鏡花
時が過ぎ、半が過ぎ、どうじゃ諸君、やがて一時頃まで遣って来んぞ。 他の露店は皆仕舞うたんじゃ。それで無うてから既に露店の許された時間は経過して、僅に巡行の警官....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の建ち並んだ、物静かな、そして何やら無骨な市街で、商家と言っても、品物は皆奥深く仕舞い込んでありました。そうそう私はツイ近頃不図した機会に、こちらの世界から一|....
寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
かなか一朝一夕にぬけないで、新門のいう話なぞはまるで初めから取合わず、この興行の仕舞まで渡りをつけないで、別派の見世物として取扱われていたのでした。 それから....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ったし、占星術も学んだという人である。 一八〇四年にミケルは十三歳朝早く御用を仕舞って、両親と教会に行った。この教会との関係はミケルの一生に大影響のあるもので....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
の舞」は、品のよい令嬢の舞い姿を描きたいものと思って描き上げたものでございます。仕舞のもつ、古典的で優美で端然とした心持を表わしたいと思ったのでございます。そこ....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
と、ひーろーぐらいな処を商う店がある、真中が抜裏の路地になって合角に格子戸|造の仕舞家が一軒。 江崎とみ、と女名前、何でも持って来いという意気|造だけれども、....
三枚続」より 著者:泉鏡花
があって、壁を塗かえるので足代が組んである、この前に五六人、女まじり、月を向うの仕舞屋の屋根に眺めて、いずれも、蹲って雨上りに出た蟇という身で居る。 「え、もし....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
鱚の時に、僕の品匡を忘れられて、腹が立って立って堪らんから、そのまま漕ぎ戻らせて仕舞ったこと有ったが。』 船『何一つ不足でも、思う様な戦争出来ませんよ。釣だと思....