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仕遂げる
「仕遂げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
仕遂げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
が、半町《はんちょう》ほど行った処に、やや開いた杉むらがある、――わたしの仕事を
仕遂げるのには、これほど都合《つごう》の好《い》い場所はありません。わたしは藪を....
「夢」より 著者:芥川竜之介
わたしは彼女を絞め殺すことに何のこだわりも感じなかった。いや、むしろ当然のことを
仕遂げる快さに近いものを感じていた。彼女はとうとう目をつぶったまま、いかにも静か....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
さく》が過ぎるかもしれません。けれども私には、やむにやまれぬものがあって、それを
仕遂げるまでは、けっしてこの手を離さないつもりなのです。と云って、それが当《あて....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
力は、ことごとく復讐《ふくしゅう》の燃料となって、残忍な兇行を手際《てぎわ》よく
仕遂げる方便に供せられながら、毫《ごう》も悔ゆる事を知らなかった。彼は周密なる思....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
たいもので……。つまり腕を、もう一本殖やすについては、どういうことをして、それを
仕遂げるか」 「それは、いえませんよ。実施の様態をいえば、せっかくの秘密が、すっ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
いのちが、おいらにゃあ、気になってならねえのさ。人間、とても及びもつかねえことを
仕遂げると、そのあとじゃあ、命脈がつづかねえこともある――な、だからよ、雪さん、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
必要もなき事にかくまで辛苦したは驚くほかなく、一たびやり掛けた事はいかな難件をも
仕遂げるが面白いと見ゆ。これ人間のほかに見ぬところである。誰も見て居ると知らずに....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
ちて帰る。孝助は仮令如何なる災があっても、それを恐れて一歩でも退くようでは大事を
仕遂げる事は出来ぬと思い、刀に反を打ち、目釘を湿し、鯉口を切り、用心堅固に身を固....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
たび申し上げたように）あまりこのましく思わないようになっているのです。美しい恋を
仕遂げることはなかなかたやすいことではありません。恋は特別に悪魔に嫉まれます。悪....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
、大変暇をつぶしたことを後悔するような気持にさえなりました。しかし、大きな仕事を
仕遂げるように生れついた人は、必ずそうした気持になるものです。彼等が既にやってし....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
学者も時に出現し、そうしてそういう学者の中に往々劃期的な大発見、破天荒の大理論を
仕遂げる人が生まれるようである。科学全体としての飛躍的な進歩はただ後者によって成....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
た客観的実在は、ある意味で却って絶対なものになったと云ってもよい。 この仕事を
仕遂げるために必要であった彼の徹底的な自信はあらゆる困難を凌駕させたように見える....
「教育映画について」より 著者:寺田寅彦
来そうもない。しかしまた同じ理由によって文字では到底勤まらない役目を映画によって
仕遂げることが出来るのである。云うまでもなく、朝顔を見たことのないエスキモー土人....
「雑感」より 著者:寺田寅彦
も得られる。頭が良くなくても根気さえあれば人が一日に一時間ずつ費やして会得しまた
仕遂げる事を、二時間三時間ずつかければ会得し遂行されよう。 科学教育の根本は知....
「歌の口調」より 著者:寺田寅彦
口調というものの科学的研究がとにかくも可能になる訳である。 こういう事を完全に
仕遂げる事はなかなか容易な事ではないが、そういう方向への第一歩として、私は試みに....