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他律
「他律〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
他律の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
地を明かにしようと思う。 古来の倫理学説を大別すると、大体二つに別れる。一つは
他律的倫理学説というので、善悪の標準を人性以外の権力に置こうとする者と、一つは自....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
のや一般的なるもののみでなく新しきもの、特殊的なるものにも向けられ、一切の外的と
他律的とを排して純一なる内的と自律的とに向う努力において成立するのである。あるい....
「三郎爺」より 著者:宮本百合子
うな意味のことを、何かにつけて云ったものだそうだ。 それ故、ある意味に於ては、
他律的にも彼は「竹をわったような」男になり、一度頼んだら大丈夫な三郎どんにならな....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
デオロギーという概念を哲学的な問題に帰着するものであって、倫理外の強制によって、
他律的に、即ち又理論的に、決定出来ることではない、そう哲学者達は結論しなければな....
「鏡心灯語 抄」より 著者:与謝野晶子
るということを知った。 * 私は貞操倫理のみならず、一般に従来の
他律的倫理は現代の生活に害こそあれ用をなさないものであると思う。こういえばとて私....
「激動の中を行く」より 著者:与謝野晶子
外のことはないのです。教育ばかりでなく、宗教も道徳も専ら奴隷的奉仕の器械たるべく
他律的に日本人を圧抑する手段たるに過ぎません。そのうえに私たち婦人にあっては一切....
「婦人も参政権を要求す」より 著者:与謝野晶子
この会合へ私という一人の日本人が、その女性であるという条件だけで、出席することを
他律的に禁じられているという事が――今日ここに普通選挙を要求せずにいられない一つ....
「哲学入門」より 著者:三木清
、或いは他の人間の存在に依存している。従って快楽を目的とする行為は自律的でなくて
他律的でなければならぬ。かような行為は自由であることができぬ。自律的でないところ....